ホワイトマンの事務所で打ち合わせが続くので、テイクアウトの寿司を買っていくことにした。事務所は六本木ヒルズの近くなので、まずはヒルズに寄ってみるが、テイクアウトどころか寿司屋も見当たらなかった。
近くに明治屋がある。ひょっとしたら、ここに寿司があるかもしれない。明治屋というと僕は、チーズぐらいしか買った覚えがない。この中に入ると「おほほほ」と笑わなくてはいけないと思ってしまうのである。襟を正して、少し背を伸ばして中に入る。総菜のある場所に行くとあるではないか。それも大阪寿司である。そして重箱である。
事務所で早速、食べることにする。紙の風呂敷で包まれた中から重箱が出てきた。この重箱という物は開けるときが一番、楽しい。ウキウキしながら、ふたをあけようとしたとき、事務所にいたチカさんが言った。「イシコ、それ何? チラシだったら反則なんじゃない?」えっ? チラシ? そもそも大阪寿司って何なのか? 僕には大阪寿司=バッテラのイメージしかない。ちなみにバッテラはオランダ語でボートの意味で、ボートの形に似ているから、そう呼ばれるようになったらしい。そんなことよりチラシである。チラシであれば、確かにちょっと審議にかける必要がある。
急に箱を開けるのが怖くなった。箱を少しづつずらすように見て行く。幸いと言っていいのか分からないが、チラシは一角だけであった。これなら、みんなも許してくれるはずである。許してくれるだろう。許してくれるかな? 許してくれるよね? 許してください。ということで、上品なお寿司をいただくのであった。
使ったお金:1,050円
残金&原稿料:194,771円