良い物を少しずつ楽しむというライフスタイルが、日本でも確立されてきた
浜田
スーパー・ヴィンテージについて語って頂こうかなと思います。新世界のワインが広がるなかで、やはりフランスの長い歴史を積んだワインに魅力を感じるファンも多いと思います。何がどのように違うのでしょうか?

大谷
ワインはそれぞれ個性があります。同じヴィンテージで同じ製品であっても12本のなかに1本悪い物があったり。一概には言うことはやはり非常に難しいですが、特にボルドーの五大シャトーは素晴らしいと思います。言葉では言い表せませんね。

浜田
神の領域ですね。

酒匂

元々はスーパー・ヴィンテージには近寄りがたい雰囲気があったのですが、少ない機会で実際に飲ませて頂くと、空けた瞬間から最後の一杯まで本当にドラマがあって、味わい深さが違ってくる。“開く”という感覚もだんだん分かるようになってきました。やはりヴィンテージの楽しみというのは、本当にワインが好きな者にとっては素晴らしいものだなと思います。

大谷
その通りだと思います。先ほどお話ししたシャプティエのパーセレールなども抜栓して2時間程するとかなり味が変わってきます。ワインというのは本当に不思議なものですね。

浜田
私がワインが良いなと思うのは、時代が刹那主義になってきているなかで、例えばフランスのお祖父さんは1本のワインを朝に空けて、夜まで飲んでいるという文化がありますよね。時代が急いでいるなかで“もう少しゆっくりお酒を飲もうよ”という代表格なのかなと思います。

大谷
私は団塊世代ですが、だいぶ友達や先輩がリタイアし始めています。皆さん食事とワインを楽しんでいらっしゃいますね。量は飲めなくなりますが、良い物を少しずつ楽しむというライフスタイルが、日本でも確立されてきたんじゃないかなと思います。

浜田
巷で多くのワインが買えるようになってきましたが、日本リカーは以前から鮮度管理に取り組んでいらっしゃいますね。特にヴィンテージなどは、時間を置けば置くほど悪くなる可能性があって、品質管理の面ではワインは扱いが難しい商品だと思います。そんななかでリーファー(低温輸送)を日本で初めて行われたのが日本リカーですね。

大谷
やはり日本で良いワインを届けていきたいというのが会社のモットーで、昔から今に至るまでその信念、考え方は変わっていません。特に日本のように暖かく、また四季のある国では、配送については万全を期さないといけないと思います。

浜田
ワインファンとしてワインを買うときに注意しなくてはならない点は?

大谷
最近は酒屋さんでもデパートでも保管状態が良いのですが、昔は棚の上で蛍光灯に照らされていたり、夜は保管の電源が切られてしまうこともありました。最近はワインセラーできっちり大事にされていると思います。正規輸入店で購入されれば、尚更安心ですね。

酒匂

最近はラベルをコピーするなど、高いヴィンテージの偽物も出回っているという話を聞きましたが?

大谷
ラベルを代えても識別出来るようにボトルの部分を加工するなど、メーカー側でもかなり管理に力を入れていますね。お札と同じくぱっと見では分からなくても、ちゃんと調べれば分かります。

酒匂

消費者としては信頼できる業者から購入するというのが大事ですね。

浜田
やはり口に入れる物ですから気を付けたいですね。並行輸入ではなくちゃんと管理されたところで買うということでしょうか。

大谷
本来は並行輸入も一緒なのですが、いわゆる輸送途上や保管の状態が良くないと必ず劣化してしまいます。過去には東南アジアで60度、70度のコンテナに入れっぱなしだった商品が日本に入ってきたケースがありました。やはり正規のところはそういった部分まできちんと管理していますので、それは確かに言えると思います。


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