『E.T.』や『ジュラシック・パーク』など、ワクワクと胸躍らせる冒険映画で知られるハリウッド映画界の巨匠スティーブン・スピルバーグ。そんな彼の手腕は、これまでに『シンドラーのリスト』、『プライベート・ライアン』など人間ドラマでも発揮されてきた。そのスピルバーグが製作を務め、オスカー女優のヘレン・ミレンを主演に迎えて贈る、美味しい料理とその周りで起こる人々のドラマを描いた映画『マダム・マロリーと魔法のスパイス』が11月1日(土)より公開となる。シネマカフェではこの“美味しい映画”を大特集! 見どころはもちろん、劇中に登場するひと手間加えた斬新なオムレツからイメージした、貴重なオリジナル・レシピもご紹介します。
「ラッセ・ハルストレム監督×美味」と言えば『ショコラ』を思い出す方も多いことでしょう。チョコレートを、人生を豊かにするのに欠かせない“悦び”に例え、とても官能的かつ人間味たっぷりに描き出していました。
そしてこの秋、ハルストレム監督の美味しい映画がまたもや日本上陸。食が人生にもたらす感動と驚き、そしてそこから生まれる大きな喜びと人を結ぶ絆について描いた作品『マダム・マロリーと魔法のスパイス』です。
舞台は南フランス。インドから引っ越してきた一家が、山間に佇む美しい街でインドレストラン「メゾン・ムンバイ」を開くことから物語は始まります。
ところが、そこには問題が。目の前には、ミシュランの1つ星を獲得するマダム・マロリーのフレンチレストラン「ル・ソール・プリョルール」が鎮座していたのです。
静かで格式ある「ル・ソール・プリョルール」とは対照的に、大音量のインド音楽と強烈なスパイスの匂いを放つ「メゾン・ムンバイ」は、マダムにとって迷惑以外の何ものでもなく、一家に対し事あるごとに抗議をします。
そんなマダムを相手に、インド人一家のパパは好戦的。
ところが、亡き母から“絶対味覚”のレッスンを受けていた次男のハッサンは、その才能と持ち前の好奇心からフランス料理にも興味津々。
そんなハッサンがフレンチの知識を用いながら、インドのスパイスやハーブを使って生み出すネオ・フレンチ料理は本作の見どころの一つです。
シンプルなのに斬新な味のオムレツやスパイスでアレンジを加えたブッフ・ブルギニヨンなど、とにかく登場する料理の数々が美味しそうなことと言ったら!
空腹で鑑賞するなど無謀すぎ。「空腹時の鑑賞にご注意」と、警告を出したくなるほど。
それを食す人々の恍惚とした表情を観るにつけ、恨めしく思うことでしょう。
伝統の味に、ちょっとした隠し味で革新を加えていくそのセンス、料理人ならだれもが欲しい才能なのかもしれません。
また、ハッサンが、敵対するマダム・マロリーの店で副料理長を務めるマルグリットと急接近する様子も描かれています。
偏見のない若い二人は、互いの才能と知識への敬意を、恋へと発展させていくのですが、仕事上ではライバルになってしまいます。
さらにボスと父親が敵対する関係ですから、二人の恋は前途多難。
マダム・マロリーとパパという熟年ライバルコンビ、ハッサンとマルグリットという初々しい料理人コンビ、二組の関係の行方、料理がそのマジカルなパワーでどのように人と人を繋いでいくかも本作の見どころです。
料理も人も、思いもよらない出会いから、素晴らしい驚きが生まれるもの。
「合いそうもないけれど」「絶対に合うわけない」と思っても、意外な組み合わせを試してみることで、人生だって料理だってもっと美味しくなる可能性が広がるのかもしれません。
そんなことを教えてくれる『マダム・マロリーと魔法のスパイス』。
本作が、あなたの冒険心を刺激する人生のスパイスとなりますように。
この秋、南フランスの美しい小さな田舎町を舞台に、香り立つような絶品料理の数々に彩られた、感動の人間ドラマが幕をあける。オスカー女優ヘレン・ミレン演じる、マダム・マロリーがオーナーを務める老舗フレンチ・レストランと、その真向かいにできたインド料理店の間で繰り広げられる、ありえない“料理バトル”。
この戦いは、やがて料理と人生にストイックな彼女と、2つのレストランに関わる人々に“美味しい奇跡”を巻き起こすーー
監督:ラッセ・ハルストレム
製作:スティーブン・スピルバーグ、オプラ・ウィンフリー、ジュリエット・ブレイク
キャスト:ヘレン・ミレン オム・プリ マニッシュ・ダヤル シャルロット・ルボン ミシェル・ブラン
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
映画オフィシャルサイト:disney-studio.jp/spice/
11月1日(土)ロードショー
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