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アメリカン・スナイパー(2 ページ目)

映画『アメリカン・スナイパー』真剣だから直面する仕事と恋愛 ―― 女性のありのままの気持ち

©2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

全世界絶賛!実話だからこその衝撃&感動のドラマに迫る!

今年最大のヒットにして、第87回アカデミー賞では作品賞・主演男優賞を含む6部門ノミネート。胸に突き刺さるようなテーマで、いま世界で社会現象となっている映画『アメリカン・スナイパー』。夫であり、父であるひとりの狙撃手が、過酷な戦場で数々の試練にさらされ、誰も予想し得ない運命を迎えていく衝撃の実話を、『硫黄島からの手紙』『チェンジリング』の名匠クリント・イーストウッド監督と、名優ブラッドリー・クーパーが映画化した話題作だ。 私たちに「生きること」「愛すること」を問い、主人公とその妻が織りなすエモーショナルなドラマは、多くの女性の共感を呼び、世界中で絶賛。実話だからこそ胸を締め付ける、衝撃と感動のドラマに迫る。

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映画『アメリカン・スナイパー』Love/恋愛

新谷里映

新谷里映映画ライター

映画を中心にライター&インタビュアーとして活動中。女性誌「MORE」「ESSE」、ウェブ「cinemacafe」「ORICON STYLE」「NYLON JAPAN」、映画誌「日本映画magazine」「CINEMA SQUARE」などでインタビュー、コラムなどを執筆。ほか、日テレ「PON!」(月曜)、J-WAVE「I A.M.」の「MY FIT MOVIES」に出演。

多くの女性の共感を得る理由
――実話だからこその衝撃と感動が凄い!

俳優として、監督として、プロデューサーとして活躍し続けるクリント・イーストウッドが84歳にしてまた感動作を世に送り出した。それはアメリカ合衆国に実在した伝説のスナイパー、クリス・カイルの半生を描いた『アメリカン・スナイパー』。彼の最高傑作と断言してよいだろう。とにかく凄いのだ!

まずイーストウッド監督が凄いのは、かつての自分の記録をあっさりと更新してしまったこと。自身の名作にして大ヒット作、1億ドル超えの『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』『グラン・トリノ』の記録を更新。興行ランキング3週連続NO.1を獲得し、3億5000万ドル〜4億ドル(約480億円※1ドル=120円換算)に達するのではないかという勢いだ。さらに、賞レースの前哨戦ナショナル・ボード・レビューでは監督賞受賞、AFIアワードでは2014年ベスト映画に選出、そして満を持して発表された第87回アカデミー賞では、作品賞、主演男優賞、脚色賞など6部門ノミネートを果たし、興行的成功だけでなく、作品として映画界からも圧倒的な支持を集めている。

そんな凄い人が作る映画はきっと面白いはず!と期待が高まるのも当然。そして、その期待を裏切らないからこれまた凄い。実話ベースの映画は数多く存在する。しかしながら、この作品はそれらとは少し異なり、その違いこそがこの映画の感動に繋がっている。凄腕のスナイパーとしてイラク戦争に4回にわたって遠征した主人公カイルの姿を追うことで見えてくるのは、仲間を守るために戦場で160人を射殺した男が抱える心の闇、葛藤。自分の国を守りたくて戦場へ、自分の家族を守りたくて戦場へ、すべては愛する者を守るためだった──そのはずが、いつの間にかカイルにとって戦場が“生”を感じる場になっていた…という、ひとりの男の心が徐々に蝕まれていく様が描かれる。 カイル自身が感じる変化はもちろん、彼の妻タヤ目線で捉えていくカイルの心情=真実は、胸に突き刺さったまま二度と抜けないような、そんな鋭く重たい衝撃を運んでくる。戦地から戻る毎に、壊れかけていくカイル。何度も何度も「戻ってきて」と叫び、愛する夫を懸命に支え続け、諦めない彼女の姿は、観る者の心を掴んで離さない。米大統領夫人ミシェル・オバマは「この映画は、複雑な旅、毎日の激務、愛する国と愛する家族とのバランス、そして帰国してからのチャレンジ。これがこの映画の大切なところ。彼ら兵士たちも、私たちと同じ“普通の人間”なのです」と賞賛。戦争をテーマにした作品でありながら、多くの女性の共感を得たこの作品は、重厚な人間ドラマとしても凄いのだ。

映画『アメリカン・スナイパー』

そしてクリス・カイルの心情をリアルに繊細に体現してみせたのが、ブラッドリー・クーパー。自ら映画化権の獲得に奔走し、プロデューサーとしても名を連ねる彼は、3ヵ月間、高カロリー食で体重を18キロも増加させながら米軍特殊部隊ネイビー・シールズのスナイパーになりきるため過酷なトレーニングを積んだ。『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』で演技派と認められつつも、どこかで生まれ持った格好良さが邪魔をして、演技よりも格好良さが注目されていたクーパーだが、この『アメリカン・スナイパー』の演技によって完全に格好良さの壁を超えてみせた。見たことのないブラッドリー・クーパーがそこに居る。

凄い監督と凄い俳優もたらす衝撃と感動。『アメリカン・スナイパー』は凄い。とにかく凄い。

映画『アメリカン・スナイパー』Love/恋愛

『アメリカン・スナイパー』Love/恋愛

渡辺ゆき

渡辺ゆき映画ライター

テレビ番組の記者を経て、フリーライターとして独立。三度の飯よりテレビ好き。毎クール全ての作品に目を通している【ドラマニア】として記事執筆を手がける一方、早稲田大学で学んだ“恋愛学”を基に、独自の観点から恋愛コラムを連載。


すべての世代の女性必見!
もう一人の主人公・妻タヤの魅力。

映画『アメリカン・スナイパー』は、過酷なイラク戦争を舞台にした人間ドラマであり、究極の夫婦愛を描いたドラマだ。そして、登場する主人公の妻タヤ・カイルほど魅力的な女性はいないだろう。

原作は、米国の“英雄”と讃えられ、イラク側から“悪魔”として恐れられた米軍史上最強のスナイパー=クリス・カイルの自伝「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」。ニューヨーク・タイムズ紙13週連続でベストセラーを独走した著書では、夫クリスを支え続けたタヤの姿はほとんど出てこない。数々の傑作を生み出してきたクリント・イースウッド監督は、彼女の存在にも焦点を当て、戦争がもたらす傷跡と、ともに困難を克服していく家族の葛藤をしっかり捉えていく。

心優しい性格ゆえ「戦争」というジレンマに侵され、家族の元へ帰っても聞こえ続ける銃声に悩まされるクリス・カイル。私たちには到底計り知れない数の死を目の当たりにし、口に出さずとも「生きること」への恐怖を背負っていることは間違いない。だからこそタヤは、遠征を重ねる度、戦地への執着を強めていく彼に対し、“夫”であり“父親”であるという当たり前の存在意義を問いかける。

もしこれを一般的なカップルに当てはめるとするならば、「仕事と私たち家族、どっちが大切なの?」と喧嘩になるところだが、タヤは常に二人の、そして家族の行く先を真摯に見つめているところが素晴らしい。軍人を彼氏にすること、夫に持つこと、子どもの父親として受け入れることは、いずれも彼女自身が決めたこと――。だからこそ、一度決めた道を決して振り返らず、悔やまない。夫の胸の内を静かに汲み取り、無事帰国するその日を、だひたすらに“待ち続けた”のだろう。恋愛において、密な連絡が当たり前になってしまっている今の時代だからこそ、私たちには自分の選択を信じて“待つ”時間が必要なのかもしれない。SNSの既読を気にして小さな喧嘩を繰り返す日々がなんだかバカらしく思えてくる…。

タヤ・カイル夫人を演じた女優シエナ・ミラーはこう語る。「この映画の核にあるのは、ふたりの人物がかかわり合う人間ドラマ。そのひとりは、祖国から遠く離れた場所で想像を絶することをやっている。もうひとりは、家族をまとめようと頑張っている。タヤはクリスの苦しさを理解し、辛抱強く夫を支えようとしている。でも、子供たちが絡んでくるとバランスをとるのがなかなか難しい。内面ではもう崩れ始めているの。そういうふたりを描いているからこそ、魅力的で感動的なストーリーになった」と。

映画『アメリカン・スナイパー』

そしてタヤ・カイル夫人はこう締めくくる。

「この物語は私たちの愛の物語。クリスと私と子供たちの。そして神、そして我が国の。軍務についた兄弟の物語であり、男の物語、女の物語でもあります。この映画は、赤と白と青(軍服)色の服を過去に着ていたアメリカの家族、軍人すべての物語」と。タヤの背中は、私たちに本来の“在るべき姿”をきっと教えてくれることだろう。

現在パートナーがいる人もいない人も、是非大切な誰かと観に行って欲しい。すべての世代の女性必見の一作だ。

映画『アメリカン・スナイパー』

『アメリカン・スナイパー』

伝説的スナイパーの半生を描いた、衝撃と感動の実話
舞台は9.11以降のイラク戦争。米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊したクリス・カイルは、数多くの仲間を救い“英雄”として崇められ、イラク側からは“悪魔”と恐れられる存在になる。反乱兵たちの標的となり、その賞金は2000万円にものぼる。愛する妻と子供たちを国に残し、終わりなき戦争は幾度となく、彼を戦場に向かわせる。過酷な遠征は、クリスの心を徐々に蝕んでいくのであった……。原作は13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙べスト・セラー1位を独走した自伝。息つく暇もない極限の緊迫感で誰もの心を打ち抜く――伝説的スナイパーの半生を描いた、衝撃の実話。本年度アカデミー賞最有力。世界を震わせる真実のドラマが幕を開ける――。

監督:クリント・イーストウッド
脚本:ジェイソン・ホール
製作:クリント・イーストウッド、ロバート・ロレンツ、アンドリュー・ラザー、
    ブラッドリー・クーパー、ピーター・モーガン
キャスト: ブラッドリー・クーパー、シエナ・ミラージェイク・マクドーマン、
     ルーク・グライムス、ナヴィド・ネガーバン、キーア・オドネル
原作:「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」
    クリス・カイル、スコット・マクイーウェン、ジム・デフェリス著(原書房刊)
配給:ワーナー・ブラザース映画
映画オフィシャルサイト:http://www.americansniper.jp

2月21日(土)新宿ピカデリー・丸の内ピカデリー他全国ロードショー

©2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

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text:cinemacafe.net
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【特報映像】ブラッドリー・クーパーが戦場で狙う銃の先には…『アメリカン・スナイパー』

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text:cinemacafe.net
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