「そもそも日本で女優としてずっとやれるかどうかも分からなくて不安でした。そんなときに、私がとってもリスペクトしてる監督が日本で映画を撮る、かつ英語が必要ない、こんなチャンスない!と思いましたね。確かに16歳という役柄の難しさもありますし、監督が本当のろうあ者を求めていたことも理解できました。
なので私がやれることをやるしかないし、きっと最初で最後の機会だから、もう飛び込んでいく感じでしたね。この役柄は壁がものすごく高かったし、正直不安もありました。でも高ければ高いほど挑戦しがいがありますし、1年間のオーディションのプロセスの中で、どっちに転んでも意味があるんじゃないかと思いました。落ちてもいいという覚悟がありました」
「許し、感謝、犠牲、その後の再生。『バベル』は、人間なら誰もが一度通る道を描いていると思います。普通の人間が一生を生きていく中で、何かを請うたり求めたり、そういったことを描いていて、全く他人事ではない映画になっていますね。人間らしさ、もっと言えば動物らしさ。言語を越えて『もっとコミュニケートできるんじゃないか』という希望を持っている映画です。恐怖を捨てて誰かを愛そうよ、と思わせてくれる。素晴らしい、歴史に残る映画なんじゃないかなと思います」
「映画がバイブルのようだったんですね。学校の勉強よりも映画にたくさんのことを教えてもらいました。人間関係、歴史、音楽、いろんなことを教えてくれて、その中で映画に助けられたんです。そういうことがあると自然と映画に近づいていくもので、だからこそ、今こうやって映画に出ているわけなんですけど。
もともと自分が演じる力を持っているわけではなくって、『私にできるかしら?』といつも思いますね。でもそう思っても挑戦するんです。そして最終的に役が教えてくれる。回数をこなすたびに自分が成長していく感じで、そに希望を持ってやっています。菊地凛子としての自分は大して面白くない人間なんですよ」
「会場はレッドカーペットが長くて たくさんの人がいて。みなさんのスピーチも面白かったし、コメディや歌があったりどちらかというと1本のショーを観ている感じでしたね。周りの環境が変わったのは確かで、実感しています。でもこうなった以上は右往左往してもしょうがないと思ってます。
“菊地凛子”はどうでもいいことで、演じる役柄の中でどう存在していくか、どれだけ現実味を帯びた演技をやれるか、課題がすごくあります。自分自身は菊地凛子がどうなるかなんて全く興味がなくって、とにかく良い作品に出て、良い監督に出会って、良い役柄ができればいいな、と。集中して、責任をもって、真摯に今やるべきことを、今の仕事を丁寧にやっていくだけです」
気になる菊地さんの最新作は「時効警察」『イン・ザ・プール』の三木聡が放つ禁断のコメディ『図鑑に載ってない虫』。『バベル』とはまったく違う脱力系作品で見せる一面に注目! さらにハリウッド2作目『ザ・ブラザーズ・ブルーム(原題)』ではエイドリアン・ブロディ、レイチェル・ワイズと共演が決定。今後の活躍にますます期待です。
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