邦画界における会話劇の名手といえば、大谷健太郎監督。『とらばいゆ』、『約三十の嘘』なども、小粋な会話劇として有名だが、原点は何といっても『avec mon mari アベック モン マリ』。離婚の危機に直面した若い夫婦と、その騒動に巻き込まれるもう一組の夫婦の関係をコメディ・タッチで綴っている。強くてキャリア志向の妻と気は優しいが売れないカメラマンの夫という関係性が会話の中で絶妙に生きている。
DVD 『avec mon mari アベック モン マリ』(東芝エンタテインメント株式会社/¥5,040)
『恋人までの距離』&『ビフォア・サンセット』
旅の途中、列車の中で知り合った男女が、限られた時間の中で、お互いに興味、好意を抱いていく。その過程を綿密に追ったドキュメンタリータッチの恋愛ドラマ。主演のイーサン・ホーク、ジュリー・デルピーが奏でる自然なやりとりは、とってもリアルで初々しく、恋が誕生する瞬間を目撃しているかのよう。9年後に作られた続編『ビフォア・サンセット』では、85分というリアルタイムで、お互いにとって忘れられない人となった2人の再会を描いている。
DVD 『ビフォア・サンセット』(ワーナー・ホーム・ビデオ/¥1,500)
ハリウッドの黄金期を築いた名匠ハワード・ホークス。彼が生み出した数々の名作の中でも恋愛映画の代表作として名高い『ヒズ・ガール・フライデー』は、ケイリー・グラントとロザリンド・ラッセルという美男美女が放つ、マシンガン・トークが最大の見所。現在のハリウッド・ラブ・コメの原点ともいえるスピーディな会話の応酬は、喧嘩しながら恋に落ちるという“スクリューボール・コメディ”の典型的な傑作のひとつ。
DVD 『ヒズ・ガール・フライデー』(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/¥2,900)

セリフが多くて有名なフランスの巨匠エリック・ロメール監督作品。4つの季節を背景に描く“四季の物語”シリーズのひとつ『夏物語』も同様。バカンスシーズンのディナールを舞台に、気の多い青年の姿を描いている。とことん優柔不断なメルヴィル・プポー(『ぼくを葬る(おくる)』)演じるガスパールと、彼の相談相手ですっかり大人な女学生マルゴとのやりとりは特に秀逸。
DVD DVD-BOX(紀伊國屋書店/¥38,800)
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2007年2月3日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開
2005,アメリカ,松竹
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