華やかなファッション業界が舞台とあって、トレンド感たっぷりの衣装が目にも楽しい『プラダを着た悪魔』。その一方で、モード誌の編集に携わることになった主人公のアンディが、右も左も分からぬままに編集部で頑張る姿が印象的だ。この作品を観ていると、ファッション誌の編集に興味を持つ女性たちのこんな声が聞こえてきそうだ。「日本ではいったいどうなの?」 井上さんが所属するのは、来春に創刊を控えたフランスの女性誌 「Numéro」の日本版「Numéro TOKYO」編集部。 自らが心から関わりたいと思う雑誌との出会いを目ざし、一般企業、フリーランスを経て、ついにめぐり合った理想の職場だ。 「自分の夢に妥協したくなかった」という彼女が、編集部に入ったのはつい最近のこと。モード誌の新人エディターとして、『プラダを着た悪魔』を観ていて身につまされるシーンもあったという。 映画の中で、主人公が電話の相手の名前を聞き取れずスペルを聞くシーンがありましたが、まさにあのような感じ(笑)。分からないことは必死にメモして、後で調べたりはしますね。でも、知識は吸収できるものなので、努力しています。あとは方法論の問題。だからこそ、先輩の存在は大きい。 では、映画のヒールキャラクター、“悪魔”のような編集長ミランダ・プリーストリーについてはどう感じたのだろうか。「彼女はあまりに強烈(笑) 「もともと街歩きが大好きなので、その延長で、美術館や写真展、ライブなどに足を運び、情報を収集しています。来日するアーティストの傾向から時代が見えて来たりすることも。そうなると、今度はこういう企画をやってみたいという風になる。自分の足で“今”を感じことが大切だと思いますね」
1999年、フランスで創刊。伝統的な女性雑誌とは異なる斬新なアプローチと、独自の視点により、知的で感受性豊かなライフスタイルを提案するというのがコンセプト。その世界で初めてのインターナショナル・エディションとして、2007年春に誕生するのが「Numéro TOKYO」(写真は書店で配布中の創刊準備号)。世界のクリエイターが注目する刺激的な都市・東京をフィルターとして、モード、ビューティ、アートなど、様々な情報を発信していく。流行に敏感な人々から「ファッション・バイブル」と支持されている「Numéro」が、この春、新しいステージへと飛躍する。
11:00AM 出社して最初に行うのが、郵便物のチェック。映画の試写状、展示会やレセプションの案内など、編集部には毎日、大量の郵便が届く。行きたいもの、行かれるものなど、自分のスケジュールと照らし合わせて、案内状はその日のうちに整理。
11:10AM グリーンの多い編集部なので、観葉植物への水遣りは朝の日課。デスクについたら、まずメールチェック。休み明けなどは、多いときには30件ほどを処理。返事の必要なものに、手際よくレスポンスしていく。
11:30AM 毎週火曜日の午前中は、週に一度、2〜3時間程度かけて編集会議が行われる。各ページの進み具合や、企画について話し合われる。そのほか、最近気になる情報についても交換。
1:00PM 近くの商店街には行きつけのお店が。吉田風中国家庭料理Jeetenはお気に入りの一軒。ランチはヘルシーで美味な小皿料理が5〜6品ついて1,260円。
3:00PM 気になっていたTO&CO.(マグナム プレスルーム)の展示会へ。トラッド感とモダンスタイルが融合した新作がずらり。靴だけでなく、ユニークなディスプレイにも目を奪われる。
5:00PM 社内でミーティング。木の風合いと緑の爽やかさが心和む、スタイリッシュな「Numéro TOKYO」編集部は、訪ねて来た人にも大評判。
6:00PM 数ある編集の仕事の中でも、最も時間がかかるのがリサーチ。本屋に行って関連書籍を調べたり、社内で資料を探したり。創刊準備号で特集した新宿には、週3〜4回も通って、話題のスポットをチェックしたのだそう。
8:00PM ポール・スミス スペース ギャラリーで行われたイギリス人フォトグラファー「テレンス・ドノヴァン」(1936〜1996)回顧展のレセプションパーティに出席。来日したポール・スミスご本人ともお話をするチャンスが。とてもフレンドリーで素敵な方だった。 井上千穂 大学卒業後、メーカー、広告代理店勤務を経て独立。PRイベント、プロモーションなどのプランニングから広告制作物のコピーライティング、デザイン制作までを手がける。日本には刺激的で知的なファッション誌がないという不満から、上質な雑誌をつくりたいと思うようになり、未経験ながら編集者への転職を目指す。そして現在、「Numéro TOKYO」編集部のアシスタント・エディターとして、創刊に向け前進中。 |
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2006年11月18日より日比谷スカラ座ほか全国にて公開
2006,アメリカ,FOX
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