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5月病に効く特効薬 処方箋その3. アンディ・ラウ主演パンチの効いた新・中国映画

その後、五月病の症状はいかがですか? まだ、あまり改善していませんか? 五月晴れが続くと、お天気のように心も晴れてくるものですが、それでもまだダメだ…というのなら、ちょっとパンチの効いた新しい中国映画『イノセントワールド−天下無賊−』などいかがでしょう。

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ケチな盗みばかり働いてる泥棒カップルが、盗難車を売りさばきに行く途中、人を疑うことを知らない純真な青年と出会い、徐々に心が変化していく様を描いた異色のドラマ。目新しくもなんともない話のようでいて、これがなかなか面白いので、ちょっとの間お付き合いくださいませ。

見所は、純真青年がコツコツと溜めた大金を持っていることをたまたま知った窃盗団とケチな泥棒カップルの争い。初めは「自分たちのカモを同業者に渡してたまるか!」と考えていた泥棒カップル・男性が、手を変え品を変え、挑んでくる窃盗団に立ち向かいます。真剣勝負のだまし合いが展開するのは、すべて動く密室(=電車)の中。ただならぬ緊張感と、どんでん返しに次ぐどんでん返し、そして、どこへ辿り着くのかわからない展開に、現実からはすっかり逃避。冒頭からぐいぐいと物語に引き込まれ、五月病による鬱々とした気持ちさえ、いつの間にか何処へやら…という感じなのです。

主演は中華圏で最も尊敬を集める俳優の一人アンディ・ラウ。心温まるドラマあり、笑っちゃうほどキメキメのアクションシーンありなのですが、一番「おっ!」と唸ったのは泥棒同士が披露する手わざの描写。特に、卵の殻むきで手先の器用さを競う場面は大笑い。そこに、アンディのキメ顔スマイルが重なれば、もう言うことなしの娯楽性なのです。

監督は、フォン・シャオガン。中国では、お正月にはこの人の新作を見るのが恒例になっている、というヒットメーカー。大衆から最も支持される映画監督といわれています。すでに次回作である『女帝[エンペラー]』の公開が6月に決定。こちらは、シェークスピアの「ハムレット」を原案とした宮廷復讐劇です。

どちらも、タイプは違いますが、共通するのは、映像がきれいで、演出が面白いこと。新しいことをどんどん取り入れて、挑戦を恐れない姿勢には、先日インタビューしたチャン・ツィイーも大絶賛でした。

スタートからは想像もつかないエンディングを迎える本作。なんだか、五月病で悩んでいる自分がちっぽけに見えてくる、そんな懐の大きさもある作品なので、まだまだ五月病ひきずってます、という人にはぜひ。

《牧口じゅん》

映画、だけではありません。 牧口じゅん

通信社勤務、映画祭事務局スタッフを経て、映画ライターに。映画専門サイト、女性誌男性誌などでコラムやインタビュー記事を執筆。旅、グルメなどカルチャー系取材多数。ドッグマッサージセラピストの資格を持ち、動物をこよなく愛する。趣味はクラシック音楽鑑賞。

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