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「ちょっとした勇気があれば世界はもっと平和になる」『包帯クラブ』石原さとみ

“明るい”“聡明な”という形容詞がよく似合う、若手女優のなかでも群を抜いた存在の石原さとみ。『包帯クラブ』は石原さんが二十歳を迎えて初めての現場。
「みんなと一緒にお酒が飲めたことが嬉しかった!」と、無邪気に話す姿は初々しいが、ふとした瞬間に見せるまなざしにはこれまでには見せなかった大人の女優の風格が漂っていた。そう、ワラを演じたことで本人曰く「成長があった」のだという。そんな石原さんに『包帯クラブ』の持つ魅力について語ってもらった。

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『包帯クラブ』 石原さとみ photo:Yoshio Kumagai
『包帯クラブ』 石原さとみ photo:Yoshio Kumagai
  • 『包帯クラブ』 石原さとみ photo:Yoshio Kumagai
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“明るい”“聡明な”という形容詞がよく似合う、若手女優のなかでも群を抜いた存在の石原さとみ。『包帯クラブ』は石原さんが二十歳を迎えて初めての現場。
「みんなと一緒にお酒が飲めたことが嬉しかった!」と、無邪気に話す姿は初々しいが、ふとした瞬間に見せるまなざしにはこれまでには見せなかった大人の女優の風格が漂っていた。そう、ワラを演じたことで本人曰く「成長があった」のだという。そんな石原さんに『包帯クラブ』の持つ魅力について語ってもらった。

ワラという女の子はちょっと言葉遣いが悪かったり、将来に希望を持っていなかったり…。「今までにない役だからこそ面白かった」と、石原さん。
「ワラみたいな子って実はどこにでもいそうな子だと思うんです。同世代にピンポイントで響いてくれる役だなと。演じている私自身も、ときどき周りから『あれは素じゃない!?』って言われたことも(笑)。ワラは言いたいことをちゃんと口にするし、その発言も飾らずストレート。演じていて気分良かったですね」。

しかし台本をちゃんと読むまでは「ホラーだと思っていた(笑)」そうで──
「作品タイトルは耳にしたことがあったんですが、内容までは知らなくて…。お話をいただいて台本を読んでみて、心が傷ついた場所に包帯を巻くという行為に驚いたというか、とても新鮮な気分になりました。堤監督のもとで芝居ができるということも嬉しかったですね」。また、監督からは「難しい役だけれど、色々な感情を持っているからこそ演じるのは面白いはず」と言われ、プレッシャーのなかにもやり甲斐を感じたのだという。

念願の“堤組”をがっつり経験したことで「自分自身が変わった」そうだが、今回の撮影では堤組初の試みもあった。それはクランクイン前に実際の撮影現場(高崎市)で行われた演技合宿。
「合宿があるとないとでは全然違いますね。しっかりとキャラクターを確立できたというか…。私の演じたワラは将来にあまり希望を持っていない女の子なんです。始めはその心情に悲しさを感じていたけれど、どうせ自分なんかって思っていたワラが1人の男の子(ディノ)との出会いであんなにも変わる、「たかが包帯一本で、私の世界は変わった」と素直に言えるようになる──壁を乗り越えられたことはワラにとって大きな成長なんだと、ワラを通じて多くのことを学ぶことができました」。

合宿は包帯クラブ6人の結束力を固める意味でも重要な役割を果たしたのだという。
「柳楽(優弥)さんはクールで人見知りしそうって思っていたんですけど、打ち解けるのは意外に早かったです。順撮りだったので包帯クラブのメンバーの結束力が固まっていくのと同様にキャスト6人も打ち解けていきました。その姿がスクリーンに出ていると思います」。

映画のなかには包帯クラブの活動を偽善、自己満足と言う声も出てくるが、石原さんは抵抗なかったのだろうか。
「全くなかったですね。逆に『何もやれへんかったら永遠に何も変わらへんよな?』っていうディノの言葉に共感しました。ディノがワラのために包帯をフェンスに巻いている姿は異様で不思議に見えるかもしれないけれど、ものすごく温かい気持ちになったんです。それをほかの人にも伝えたいと思いました」。

小説で綴られるディノやワラのセリフや語りは、映画にもふんだんに盛り込まれている。
「素敵なセリフはほかにもたくさんあります。印象に残っているのは、後半の母親との会話のシーン──『初給料で何か買ってあげようと思うけど何がいい?』、『靴』って2人一緒につぶやくシーンなんですけど、意思の疎通というか心が通じ合った瞬間がとても心地良くて。何てことのない会話でもワラにとってはとても大切な瞬間なんです。それは包帯クラブがあったからこそ言えた言葉でもあるんですよね」。

映画を撮り終えたあとには家族のこと、友達のことを考えたのだとか。また、高校生役ということで二十歳を過ぎてからの制服姿について聞いてみると──
「正直、『どうなのかなぁ?』っていう気もしましたけど、『全然、大丈夫!』って言われるのも微妙で…(笑)。ただ、ワラのブレザーの丈って少し長めなんです。そのちょっとの長さでダサく見える。それは都会から少し離れた場所に住んでいる、オシャレにそれほど興味のない女の子っていうのをイメージしているんですが、そういう細かいところまでこだわっている堤組が凄いなと思いました」。

最後に石原さんはこんなメッセージを残してくれた。
「包帯を巻く行為じゃなくても、ちょっとしたことに気付いて、ちょっとした勇気を持って行動に移すことができたら世界はもっと平和で素敵になる、そう思うんです」。

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