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【TIFFレポート】『イースタン・プレイ』グランプリ含む3冠!亡き男優にも男優賞

9日間にわたって数々の映画作品を上映してきた第22回東京国際映画祭(TIFF)が25日(日)にクロージングを迎え、最高賞の「東京 サクラ グランプリ」には、カメン・カレフ監督による『イースタン・プレイ』(ブルガリア)が選ばれた。

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東京国際映画祭 今年の受賞者たち。前列左から3人目が『イースタン・プレイ』のカメン・カレフ監督
東京国際映画祭 今年の受賞者たち。前列左から3人目が『イースタン・プレイ』のカメン・カレフ監督
  • 東京国際映画祭 今年の受賞者たち。前列左から3人目が『イースタン・プレイ』のカメン・カレフ監督
9日間にわたって数々の映画作品を上映してきた第22回東京国際映画祭(TIFF)が25日(日)にクロージングを迎え、最高賞の「東京 サクラ グランプリ」には、カメン・カレフ監督による『イースタン・プレイ』(ブルガリア)が選ばれた。

『イースタン・プレイ』は東京 サクラ グランプリに加え、最優秀監督賞(カレフ監督)と最優秀男優賞(フリスト・フリストフ)も受賞し3冠を達成! ちなみに、フリストフはこの映画の撮影直後に事故で亡くなっており、壇上に立ったカレフ監督は、感謝の言葉と共に亡きフリストフを偲び、冥福を祈った。

本作は、音信不通だった兄弟の再会を描いたドラマ。久々に再会してみると、2人は人種差別を巡って正反対の立場に立っていることが判明する。それぞれに苦悩を抱えた兄弟が、再会をきっかけに自らを見つめ直し、希望を取り戻そうとする姿が描き出される。

男優賞の代理受賞、自らへの監督賞、そしてサクラ グランプリと3度にわたって壇上に上がったカレフ監督は「いろんなトロフィーを受け取って、帰りの飛行機でチャージを取られないか心配です」とおどけながら喜びを語った。

このほか最優秀女優賞は、苦境に立たされても負けじと立ち上がり、戦い続ける女性の姿を描いたフランス映画『エイト・タイムズ・アップ』主演のジュリー・ガイエが、審査委員特別賞は、人を殺してしまい、屋根裏部屋に隠れて暮らすことになった男と、その家で家政婦をするガールフレンドの奇妙な“遠距離恋愛”を映し出した『激情』が受賞した。

またコンペティション部門以外では最優秀アジア映画賞を『旅人』(韓国=フランス合作)、アジア映画賞 スペシャル・メンションを『私は太陽を見た』(トルコ)が受賞、また、この7月に51歳の若さで逝去したマレーシアのヤスミン・アスマド監督にアジア映画賞特別功労賞が贈られた。

第6回を数える「日本映画・ある視点」部門の作品賞には、松江哲郎監督が今年の元旦に、1シーン・1カットのみで撮影した74分のドキュメンタリー『ライブテープ』が輝いた。松江監督は「テープ1本で撮ったという、この映画際の趣旨に合った、非常にエコな作品でして…」と笑いつつ、スタッフや映画祭関係者への感謝を述べた。

今年の審査委員長を務め、自身、『アモーレス・ペロス』にて第13回東京国際映画祭でグランプリを受賞しているアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は「(グランプリは)ほとんど満場一致で決まりました。“現実”と“真実”とは異なるものですが、我々は映画の中に真実を発見した」とコメント。続けて、この映画祭で上映された作品が一作でも多く、今後、劇場公開されることを切望した。

受賞結果は以下の通り

【東京 サクラ グランプリ】:『イースタン・プレイ』

【最優秀監督賞】:カメン・カレフ監督(『イースタン・プレイ』)

【最優秀男優賞】:フリスト・フリストフ(『イースタン・プレイ』)

【最優秀女優賞】:ジュリー・ガイエ(『エイト・タイムズ・アップ』)

【審査員特別賞】:『激情』

【観客賞】:『少年トロツキー』

【アジアの風部門 最優秀アジア映画賞】:『旅人』

【アジアの風部門 スペシャル・メンション】:『私は太陽を見た』

【アジアの風部門 アジア映画賞 特別功労賞】:ヤスミン・アフマド監督

【TOYOTA Earth グランプリ】:『Wolf 狼』

【日本映画 ある視点 作品賞】:『ライブテープ』

東京国際映画祭2009特集
http://blog.cinemacafe.net/special/091007/index.html
《シネマカフェ編集部》

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