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チェン・カイコー監督が日中友好アピール SMAP北京公演にも足を運んだことを告白

映画監督のチェン・カイコーが12月公開の『運命の子』を携えて来日し、11月4日(金)に都内で記者会見を行なった。

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『運命の子』チェン・カイコー会見
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映画監督のチェン・カイコーが12月公開の『運命の子』を携えて来日し、11月4日(金)に都内で記者会見を行なった。

司馬遷の「史記」にもおさめられ、京劇やTVドラマの題材として有名な「趙氏孤児」を『さらば、わが愛 覇王別姫』のチェン・カイコー監督が映画化。政争で一族が皆殺しとなった趙氏のただひとり残された遺児を引き取ることになった医師・程嬰は、その子の命と引き換えに実子を殺されてしまう。復讐のため、趙氏の遺児を育てる程嬰。やがて15年の時を経て、“運命の子”は全てを知ることに…。

新作の撮影中にもかかわらず急遽、来日を果たした監督は、本作を手がけることを決めた理由について「この30年、中国の経済は発展を遂げましたが、文化面はどうなのか? 若者たちは歴史をどれくらい理解しているのか? かねてより興味がありました」と説明。

「趙氏孤児」では遺児を守るために程嬰は自ら我が子を差し出すが、こうした部分について映画では脚色を加えている。監督は「自発的に自らの息子を犠牲にするということができるものなのか? もうひとつは救った子に仇討ちのために人殺しをさせるのなら、なぜそもそも救ったのか? 2つの点で主人公に新たな解釈を加えました」と経緯を語った。

監督は文化大革命の際に父親がスパイの疑いをかけられて自宅を破壊された経験を持つ。本作でも時代に呑みこまれていく父と子の姿が描かれるが、「決して“父と子”をテーマに撮ったつもりはありませんし、自分の過去の言葉があまりにも繰り返し蒸し返されるというのも怖いものだと思います」と断ったうえで、「この映画では程嬰の姿を通じて中国の伝統文化の良い部分を描いています。彼が立派なのは、遺児の命を救ったことではなく、その後も普通の子として育て、幸せな少年時代を送らせたこと。そこには“父性愛”を超越するものがあるのではないかと思います」と語った。

実は、趙氏の遺児・程勃を演じた子役は日本育ちの中国人少年。「東京でその子の母親と食事をする機会があり、天真爛漫で自由な姿を見て、演技経験がゼロだったにもかかわらず起用しました。(程嬰役の)グォ・ヨウも(仇役の)ワン・シュエチーも中国において名優ですが『(彼には)勝てない』と漏らしていました」と子役の名演を絶賛。なお最後に登場する皇帝役の子役は監督自身の息子。「あまり言いたくありませんが…、まあまあだったんじゃないでしょうか?」と照れくさそうな表情を見せた。

1984年の初来日から「おそらく100回以上来日している」という監督。自らを「日中友好を熱く支持する者」と称し、先日のSMAPの北京公演にも足を運んだことを明かした。日中関係について「人と人の理解が重要。現在の関係は100年前ほど密接ではないだからこそ、互いの文化を理解することが大切」と訴えた。

『運命の子』は12月23日(祝・金)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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