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いきものがかりインタビュー 『名探偵コナン』から生まれた“いつか僕ら大人になる”

名探偵・江戸川コナンが活躍する人気シリーズの劇場版第16作『名探偵コナン 11人目のストライカー』で、「いきものがかり」が主題歌を担当。コナンと仲間たちがスタジアムで発生した事件に挑む本作のエンディングを飾るのが、ギター&ハーモニカ担当の山下穂尊が作詞作曲を手掛けた「ハルウタ」だ。ギター&リーダーの水野良樹、ボーカルの吉岡聖恵も揃ってのインタビューで、楽曲に対する思い入れや映画に寄せる期待を聞いた。

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『名探偵コナン 11人目のストライカー』の主題歌を手がけた、いきものがかり
『名探偵コナン 11人目のストライカー』の主題歌を手がけた、いきものがかり
  • 『名探偵コナン 11人目のストライカー』の主題歌を手がけた、いきものがかり
  • 『名探偵コナン 11人目のストライカー 』 -(C) 2012 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
  • 『名探偵コナン 11人目のストライカー』の主題歌を手がけた、いきものがかり
  • 『名探偵コナン 11人目のストライカー』 -(C) 2012 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
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名探偵・江戸川コナンが活躍する人気シリーズの劇場版第16作『名探偵コナン 11人目のストライカー』で、「いきものがかり」が主題歌を担当。コナンと仲間たちがスタジアムで発生した事件に挑む本作のエンディングを飾るのが、ギター&ハーモニカ担当の山下穂尊が作詞作曲を手掛けた「ハルウタ」だ。ギター&リーダーの水野良樹、ボーカルの吉岡聖恵も揃ってのインタビューで、楽曲に対する思い入れや映画に寄せる期待を聞いた。

「サッカーを題材にしたストーリーということで、“青”をテーマカラーにイメージしました。“いつか僕ら大人になる”という歌詞は、自分の中にある『コナン』のイメージから生まれたフレーズ。いきものがかりなりのアイデンティティーを残しつつ、『コナン』の世界観にすり寄せていく作業をしましたね」と、曲作りのプロセスを語る山下さん。こうして生み出された「ハルウタ」を耳にした感想を、吉岡さんと水野さんが口にする。
「すごく疾走感があって、和風なんだけどロックっぽい。“いつか僕ら大人になる”というフレーズに、コナンくんとの重なりを感じました。曲の中に登場する“僕”と相手役の“君”の関係性が断定されていない印象も受けたので、感覚的な感じで流れるように歌えたらいいなと思いましたね」(吉岡)

「聴いた瞬間、“これ、いいねえ!”と反応してしまいました。メロディがキャッチーで、サビでつかむものがある。『コナン』の世界観を意識している一方、いきものがかりらしさの中に収まってもいるんですよね。歌謡ロックのイメージで作った曲たち、例えば『HANABI』や『ブルーバード』に近いものを感じました」(水野)

多くに愛されてきた『名探偵コナン』の世界は、いきものがかりの面々にとっても“大きなもの”だったよう。
「子供の頃にコミックを読んでいましたね。友達の家に行って、一緒に読んだりもして。当時の僕にとって、『コナン』は結構な衝撃だったんですよ。だって、小学生が読むには意外とキツめの描写が出てきたりもするじゃないですか(笑)。ドキドキしながら読んでいたのを憶えていますね。あと、“新一はいつ大人になるんだろう?”って…」(山下)

「でも、いつまでも大人になってほしくないでしょ(笑)? 私の場合はTVアニメの記憶が鮮烈なんですよね。アニメを見ながら主題歌を歌っていたりもしましたから、そんな作品に関わらせてもらえたのが光栄。これだけ長く続いているうえに男女共に好かれている『コナン』って、本当にすごいなと思いますね」(吉岡)

「だからこそのプレッシャーもありましたけどね。吉岡の話からも分かるように、作品って主題歌と共に記憶するような部分もあるじゃないですか。それって、主題歌を手掛ける側としては本当に責任重大(笑)。僕自身が『コナン』に対して抱いてきたイメージは“ずっとあるもので、あって当たり前のもの”。自分たちの曲も世代を超えて長く聴いてもらいたいので、そういう意味で言えば『コナン』は憧れの存在です」(水野)

“作品の主題歌”を生み出すことについて「作品との出会いが、いい出会いになればいいですよね。作品がなければ存在しない曲なわけですから。自分の発想から自由に生まれる曲とは違いますし、ある意味、制約がある状況で生まれた曲とも言えますけど、それがないと生まれない曲でもある」と語る山下さん。疾走感のあるメロディはもちろん、胸に刺さってくる歌詞の一つ一つも、全て“いい出会い”が生み出したものなのだ。
「“伝えたくて届けたくて”というサビの部分がとにかく気持ちいい。自分で曲を作っていても、歌詞とメロディがバチッとハマるとすごく気持ちがよくなるものなんですよ」(水野)

「サビはもちろんのこと、“口笛をふいに吹いて風向きが変わるように”の歌詞がすごくいいなって。それ、どんな感じなんだろう? って想像を掻き立てられたんです。誰が吹いたのかな? どんな色の風がどう向きを変えたのかな? と。曲の雰囲気も変わる箇所だし、一気に世界が広がるのを感じました。山下特有の抽象的な表現が好きです」(吉岡)

メンバーからの絶賛に「ありがとうございます」とやや照れる(?)山下さん。ちなみに、“口笛をふいに吹いて風向きが変わるように”の歌詞は「(極めて小さな現象がやがて大きな現象をもたらす)バタフライ・エフェクト的なイメージをちょっと意識しました」とのこと。その解説を受け、「ロマンティックやないか〜(笑)」と口を揃えてツッコむ水野さん&吉岡さんの姿が可笑しく、微笑ましい。

そんな彼らに、『名探偵コナン 11人目のストライカー』に寄せる期待の言葉を最後に聞かせてもらった。映画館で本編が上映され、ラストをいきものがかりの「ハルウタ」が彩る。その幸せな瞬間を待ちきれない様子だ。
「何と言っても、本編には“キング・カズ”が登場していますからね。三浦知良さんが出演する映画に自分が関わることになるとは…(笑)。僕たちはカズダンスを真似た世代ですから、ただただ嬉しいです」(山下)

「本編は相当ハラハラドキドキさせられるものになっていると思います。ドキドキして、物語が終わってホッとして、最後に自分の曲が流れて、焦って…みたいな。『時をかける少女』の主題歌を担当させていただいたときもそうだったんですけど、自分の曲が流れると現実に引き戻されるんです…。でも、観客のみなさんには楽しんでいただけたら嬉しいですね。焦るのは私だけでいいですから(笑)」(吉岡)

「本編を観終わったお客さんの感情と僕たちの曲がうまくつながればいいですね。感動してるのにぶち壊し…にはならないと思うんですけど(笑)。曲が作品に寄り添っているさまを、僕たちもぜひ映画館で確認したいです」(水野)

《渡邉ひかる》

映画&海外ドラマライター 渡邉ひかる

ビデオ業界誌編集を経て、フリーランスの映画&海外ドラマライターに。映画誌、ファッション誌、テレビ誌などで執筆中。毎日が映画&海外ドラマ漬け。人見知りなのにインタビュー好き。

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