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【MOVIEブログ】女性のための官能映画:『レディ・チャタレー [R-15指定版]』

女性のみなさん、エロスにリアリティーは必要ですか?…

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『レディ・チャタレー [R-15指定版]』
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女性のみなさん、エロスにリアリティーは必要ですか?

エロスにリアリティーは必要なのか。非常に難しい問題です。男性用のアダルトビデオにも夢ジャンルとリアリティージャンルの両方があるように思います。絶対に出会わないようなカワイ子ちゃんといちゃいちゃしている気分になるものもあれば、隣に住んでそうな疲れた奥様とよろしくやるようなものもある。(どちらも妄想ですけど。)では女性は絶対出会わないような精悍な美青年と、隣に住んでいそうな疲れたサラリーマンのどちらを望むでしょう?

今回の『レディ・チャタレー』ですが、以前ここでもご紹介した『チャタレイ夫人の恋人』と同様、文豪D・H・ロレンスの小説を映画化した文芸作です。舞台をフランスに移した事、森番の名前が違う事(基になった稿が違うので)以外ではストーリーに大きな違いはありません。チャタレー家に嫁いだコンスタンスだったが夫が戦争で性的不能となってしまう。

そんなとき彼女は森で野性的な使用人と出会い、道ならぬ愛欲に溺れていく…。というお決まりのアレです。フランスの女性監督による作品で、特に有名なキャストが出演しているわけでもありませんが、フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞で作品賞を含む5部門を受賞したクオリティーの高さも見逃せません。

ストーリーが同じ『レディ・チャタレー』(以下フランス版)と『チャタレイ夫人の恋人』(以下イギリス版)ですが、互いに大きく異なるところがあります。それは女性監督が緻密に描くリアリティーの数々です。イギリス版はとてもアートで耽美な世界観でしたが、フランス版は生活感ありありです。特に顕著なのが女性にとって最重要問題である森番のルックス。イギリス版のショーン・ビーンは以前の記事でも熱く語った通り最高にセクシー。肉体も「明日撮影があるので鍛えてきました!」という感じです。

対してフランス版のジャン=ルイ・クロックは…えーっと何歳ですか? 少々髪の毛が寂しいような。髪の毛は好みもあるからいいとしても、肉体も「昨日の暇だから番小屋でビール飲んじゃいました!」的なリアルさがあります。前者はメロドラマの完璧な相手役でドキドキ、後者はやたら生々しくてこちらもドキドキです。

さらにストーリー展開の上で注目したい違いが“順序”。端的に言えば、体が先か心が先かという点です。大筋には関係ない些細な事と思われるかもしれませんが、女性にとっては以外と大きな問題だと思います。

イギリス版は、夫人は先に性の悦びを知り後から心を開いていくように見えます。物語的にはこの展開の方がドラマティックで盛り上がります。いざ寝てみたものの、イマイチだったでは興ざめですから。ところがフランス版はその残念な展開になります。ただその後夫人はだんだんと心を開いていき、後々性の悦びを知ります。これって女性にとっては非常に共感できませんか? それは最初からドラマティックに愉しめるのは夢ですが、現実はそうともいかないので、だんだんと心を許して愉しみを分かち合っていく彼らの姿は理想的ですね。この感覚、まさに女性監督ならではで、じっくり味わっていただきたいです。

ちなみにラストもイギリス版、フランス版で異なります。どちらが幸せなのか、それも本人次第、観る人次第ですね。ぜひ両方見比べてください!

●今週の一言
「今日は一緒に愉しめた」
数回の逢瀬の後、その日はじめて夫人が快楽を味わっていたと感じた森番が言うとても素敵な台詞。自然体でこう言い合えると良いなと思う今日この頃です。男性のみなさん、今日はいい感じだったぜ! というときにぜひ使ってみてください。注:今日は頑張ったぜ! という日とお間違いなきよう…。

放送は映画チャンネルのイマジカBSでご覧下さい!

『レディ・チャタレー [R-15指定版]』
(2006/フランス/パスカル・フェラン監督)
3月5日(水)  0:00~ 映画チャンネル イマジカBSにて放送
詳しい放送情報はコチラ
イマジカBSのHPはコチラ
《text:Lady M》

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