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オスカー女優たちのご乱心!?  鬼気迫る“狂気”の演技こそ最大の見せ場

ウディ・アレン監督の『ブルージャスミン』(5月10日公開)で“堕ちた”セレブを演じ、米アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞など、本年度賞レースの…

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『ブルージャスミン』-(C) 2013 Gravier Productions, Inc./『マレフィセント』/(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved./『8月の家族たち』-(C) 2013 AUGUST OC FILMS, INC. All Rights Reserved.
『ブルージャスミン』-(C) 2013 Gravier Productions, Inc./『マレフィセント』/(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved./『8月の家族たち』-(C) 2013 AUGUST OC FILMS, INC. All Rights Reserved.
  • 『ブルージャスミン』-(C) 2013 Gravier Productions, Inc./『マレフィセント』/(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved./『8月の家族たち』-(C) 2013 AUGUST OC FILMS, INC. All Rights Reserved.
  • ケイト・ブランシェット&サリー・ホーキンス/『ブルージャスミン』-(C) 2013 Gravier Productions, Inc.
  • 『ブルージャスミン』-(C) 2013 Gravier Productions, Inc.
  • ケイト・ブランシェット/『ブルージャスミン』-(C) 2013 Gravier Productions, Inc.
  • 『ブルージャスミン』-(C) 2013 Gravier Productions, Inc.
  • 『8月の家族たち』-(C) 2013 AUGUST OC FILMS, INC. All Rights Reserved.
  • メリル・ストリープ(右)VSジュリア・ロバーツ(左)/『8月の家族たち』 - (c) 2013 AUGUST OC FILMS, INC. All Rights Reserved.
  • 『8月の家族たち』ポスタービジュアル -(C) 2013 AUGUST OC FILMS, INC. All Rights Reserved.
ウディ・アレン監督の『ブルージャスミン』(5月10日公開)で“堕ちた”セレブを演じ、米アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞など、本年度賞レースの「主演女優賞」を総なめにしてきたケイト・ブランシェット。華やかな生活が破綻して全てを失い、プライドだけを拠り所に何とか生きている元セレブを演じきったケイトは、まさに受賞に値する迫真の怪演を見せている。いま、彼女を筆頭に、“狂気”に迫る演技力で観る者を圧倒させるオスカー女優たちに注目してみた。

『ブルージャスミン』では、かつて “ニューヨーク・セレブリティ界の花”と謳われ、ファッションに、旅行に、別荘にと贅の限りを尽くしてきたジャスミン(ケイト・ブランシェット)が一転、裕福でハンサムな実業家のハル(アレック・ボールドウィン)と別れ、結婚生活も資産もすべてを失ってしまう。

シングルマザーの庶民派の妹・ジンジャー(サリー・ホーキンス)を頼りにサンフランシスコにやってくるも、妹の現恋人や元旦那からは総スカン。心のバランスを崩したジャスミンは、ウォッカを片手に、過去の栄えある日々と現在の悲惨な生活とを行ったり来たり、混乱を来していく。

そんなとき、“独身エリート”外交官ドワイト(ピーター・サースガード)と知り合ったジャスミン。手元に残った「シャネル(CHANEL)」のジャケットや「エルメス(HERMES)」のバーキンを上手に使って、再び理想の彼をゲットしようとするのだ。

オーストラリア国立演劇学院で学んだケイトは、1998年、『エリザベス』でアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞などに初めてノミネート。以降、レオナルド・ディカプリオと共演し、名女優キャサリン・ヘプバーンを演じた『アビエイター』(’04)でアカデミー「助演女優賞」を見事受賞。クリスチャン・ベイル、ベン・ウィショーら6人の俳優たちがそれぞれボブ・ディランになりきった『アイム・ノット・ゼア』(’07)でもヴェネチア国際映画祭で「女優賞」を受賞するなど、演技派女優のひとりとして名高い。

いま新たな絶頂期にいるウディ・アレンらしい、辛辣なストーリーの中に毒っ気あるユーモアがたっぷりの本作で、ケイトは、涙して、大汗かいてマスカラがすっかり落ちてしまうほどの“パンダ顔”になりながらも、どこか気品漂う姿が余計に“痛い”ヒロイン、ジャスミンを熱演。なお、何もかも正反対の妹・ジンジャー役を演じたサリーも、本年度アカデミー賞「助演女優賞」にノミネートされた。

熱演といえば、現在公開中の『8月の家族たち』で、母娘役で共演する『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(’11)で3度目となるオスカー像を手にし、史上最多18回のノミネートを誇るメリル・ストリープと、『プリティ・ウーマン』の世界的ブレイク後もハリウッドの一線で活躍し、『エリン・ブロコビッチ』(’00)でオスカー始め各賞を席巻したジュリア・ロバーツもそうだ。

父(サム・シェパード)の失踪の知らせを受け、8月の真夏日に故郷に集まった家族たち。がんの治療のため鎮痛剤が手放せない母・ヴァイオレット(メリル・ストリープ)と、夫の弟一家(デニス・クーパーやベネディクト・カンバーバッチ)が出迎える中、バーバラ(ジュリア・ロバーツ)ら三姉妹も顔を揃えた。長女のバーバラはしっかり者だが、夫(ユアン・マクレガー)は浮気して別居中、ひとり娘(アビゲイル・ブレスリン)は反抗期真っ直中と、気の休まらない日々を過ごしている。

しかも、久々の再会を果たしても「私のがんが分かったときは帰ってこなかったくせに」と、イヤミをぶつけまくる“母”メリル。対する“娘”ジュリアは返す言葉もないが、家族が勢ぞろいした食事の席で“母”メリルが吐き出す数々の暴言や秘密の暴露で、ついに限界に! 何と“娘”ジュリアが、“母”メリル目がけてテーブル越しに飛びかかってしまうのだ。

この2人のバトルがここまでのものとはほかの共演者たちは知らされていなかったらしく、驚きと困惑の表情を浮かべながら、2人を止めようと右往左往するシーンは実にリアル。本作での演技で、メリルが本年度アカデミー賞の「主演女優賞」、ジュリアも同「助演女優賞」に揃ってノミネートされたことも記憶に新しい。

さらに今夏、観る者を驚愕させる妖艶な“悪役”を演じるのは、『マレフィセント』(7月5日公開)のアンジェリーナ・ジョリー。『17歳のカルテ』(‘99)でアカデミー賞「助演女優賞」を受賞し、クリント・イーストウッド監督の『チェンジリング』(’08)ではアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞などの「主演女優賞」にノミネートされた。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)親善大使であり、婚約者ブラッド・ピットと共に慈善活動家としても広く知られているアンジーは、自身の監督作『最愛の大地』(‘11)や『Unbroken』(原題/’14)においても、その立場から人道的なメッセージを発信し続けている。その功績が認められ、先日も映画界の発展に大きく貢献した人々に贈られるアカデミー賞の「ジーン・ハーショルト友愛賞」を受賞したばかりだ。

そんなアンジーが一転、鬼気迫る熱演を見せるのが、ディズニーアニメの金字塔『眠れる森の美女』の“邪悪な妖精”マレフィセントにスポットを当てた本作だ。ブラッドと2人で育てている子どもたちが、共演したヴィヴィアンちゃんを除いて、あまりの怖さに近寄れなかったと言われるほど、アニメから飛び出てきたかのような、そのなりきりぶりはさすが。

半世紀以上も世界で愛され続けてきた有名なプリンセス・ストーリーは、全く逆の立場から描かれることで新たな物語に生まれ変わり、よき母としても知られるアンジーは、秘密を抱えた“ディズニー史上最強の悪役”というキャラクターに挑んでいる。

彼女たちのような鬼気迫る“狂気”の演技こそ、女優魂の最大の見せ場といっても過言ではないだろう。

『ブルージャスミン』は新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開中。

『8月の家族たち』はTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開中。

『マレフィセント』は7月5日(土)より全国にて2D/3D公開。
《シネマカフェ編集部》

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