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【美的アジア】20歳の新星シム・ウンギョン、50歳年上の役を熱演「素の私もおばあちゃんっぽい」

口を開けば罵詈雑言。狂暴で頑固な70歳のおばあちゃんが、ひょんなことから20歳の頃に若返り、叶えられなかった夢を実現していく笑いあり、涙ありのハートフルコメディ…

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『怪しい彼女』シム・ウンギョン
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  • 『怪しい彼女』-(C) 2014 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.
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口を開けば罵詈雑言。狂暴で頑固な70歳のおばあちゃんが、ひょんなことから20歳の頃に若返り、叶えられなかった夢を実現していく笑いあり、涙ありのハートフルコメディ『怪しい彼女』(7月11日公開)。第6回沖縄国際映画祭では、全国から選ばれたファン審査員と観客からの投票によって選ばれる 【Peace部門】海人賞グランプリも獲得し、老若男女、世代や国を超えた人気作となった。

そんな本作で輝きを放ちまくったのが、韓国の若き新星シム・ウンギョン。インタビューでは、劇中で魅せるコメディエンヌの匂いをかすかに漂わせつつも、自分を深く見つめる姿や、演技に対する真摯な思いをじっくりと語ってくれた。


■「怪しい彼女」と向き合った、“キュートな彼女”の胸の内に迫る!!■

――今回、心が70歳のおばあちゃん役を演じましたが、ウンギョンさん自身にも「おばあちゃんぽい所がある」とお聞きしました。ご自分ではどういう所がおばあちゃんっぽいと思いますか? 

実は普段から方言っぽい味のある言葉遣いをしているみたいで、それがどうも体にしみついているらしく、周りの方から「言葉遣いやしぐさが子どもらしくないね。おばあさんぽい所があるね」と普段から言われていたんです。なので今回のオ・ドゥリというキャラクターと素の私がうまく重なったんじゃないかなと思っています(笑)。


――おばあちゃんとの思い出って何かありますか?

祖母と祖父の思い出ってあんまりないんです。祖父は子どもの頃に亡くなっていて、祖母も元気なんですがお盆とか以外は普段なかなか会えないので寂しいなと思っています。祖母のことを考えると、いまも元気でいてくれるということが本当にありがたいです。

私は孫の中でも末っ子にあたるので可愛がってもらえて、私がドラマや映画に出ているのを見るとすごく満足してくれてるみたいで。そういう気持ちで私を見てくれてるだけですごくありがたい存在です。


――現在20歳ですが、『サニー 永遠の仲間たち』から本作までの間で、演技の心構えなど変わった部分はありますか?

『サニー 永遠の仲間たち』を撮っていたときはまだまだ若かったと思うんですけど、『サニー』をきっかけに“成人の女優”として一歩前進できたかなと思っています。ただ、考え方はいまより幼かったし、責任感もいまよりはなかった気がします。

『怪しい彼女』は、私が留学して戻って来て3年ぶりに撮った作品ということもあり、自分にとってすごい大切なチャンスだなという思いが強くありました。いつも以上に頑張らなければ、と思いましたし、たくさんのことを考えて臨んだ作品になりました。また『怪しい彼女』に出たことで、もっと頑張らなければならないと心に誓うようになった、そんな作品です。“考え方の幅が広がった”という意味では『サニー』のときとは違いますね。


――留学を決意した理由は何かあったんですか?

2011年の初めから2013年までニューヨークに留学していたんですけど、本当に一般的な高校の過程に進んだんです。留学しようと決めたのは、いままでずっと子役から演技をしてきたので、普通の子のような学生生活がなかなか送れなかったんです。このまま韓国に居続けたら作品のオファーもあるだろうし、自分の時間も取れないんじゃないかと思って。一大決心をして留学を決めて本当に一般の高校に通っていました。


――『サニー 永遠の仲間たち』も『王になった男』も韓国はもちろん、日本でも人気作となりましたが、作品はどういった視点で選んでいますか?

キャラクターを重点的に見るようにしています。“私がやりたいと思うキャラクターかどうか”を考えています。その次に、観客の方に観ていただいたときにどれくらい感動してくれるか、この作品に対してどれくらい興味を持ってもらえるかをポイントに選んでいます。

以前は私の好きなジャンルをメインに選んでいたこともありました。でもある瞬間悟ったんです。「このままじゃいけない」って。なぜかというと「俳優というのは大衆文化を担っている立ち位置にいる者」なので、大衆が好んでくれなければいけないですし、大衆が好きになってくれてこそ俳優という仕事が存在できるので、そういう考え方の変化があって作品の選ぶ基準も変わってきました。


――もともと好きだったのはどんなジャンルだったのですか?

以前は結構マイナー志向だったんです(笑)。ホラーとかスリラー、独立映画、インディーズ系、それから淡々と流れるような静かな感じの映画が好きでした。その中には日本映画のスタイルも含まれます。是枝裕和監督のようなスタイルも好きでした。子どもの頃はそういったジャンルでずっと演技がしたいと思っていました。でもそれだけではないと思って考え方が変わっていったんです。


――お話をしてる姿を見ていると、ウンギョンさんは可愛さの中に自然とこちらがクスッと笑ってしまうような面白さを放出してるように感じるんですが、ご自身はそのことに気づいていますか? 『怪しい彼女』を始め、コメディエンヌとしての芝居の難しさを感じることはありますか?

私自身は自分のことを面白いとは思っていないんですけど、周りの人は私が話すだけでよく笑うんですよ。私としてはシリアスな話をしているだけなのにみんながすごく笑って「お笑い芸人になるつもりはないの?」ってよく聞かれます(笑)。

私は、コメディの演技が一番難しいと思うんです。子どもの頃からバラエティに富んだ様々なジャンルの演技を経験して、よくホラーやスリラーを撮っていたんです。だからこそ、『サニー』や『怪しい彼女』を撮ったときに“やっぱりコメディの演技は難しいもの”だと知りました。

例えば、泣く演技をするときは“自分がその感情にひたって泣けばいい”わけなんですが、コメディはそうもいきません。“人を楽しませる”ことなので簡単ではないなと思いましたね。そう考えると、お笑い芸人の人はすごいなと思います。それくらい人を楽しませるのは難しいので、コメディの演技をするときはいろんなことを考えたり、研究したりすることが必要になります。ホラー映画を撮っているときよりも真剣になりますし、色んなことを考えるようになりますね。


――劇中では素晴らしい歌唱シーンもありました。歌の経験はあったのですか?

(数え年で)8歳くらいから、声楽をやっていたんです。やっていたといっても小学校6年生くらいまで習っただけなのでけして上手いわけではないんですけど…。ただ、発声法などの記憶が残っていたので今回ちょっと役立ちました。


――歌への欲などは出てきませんか?

実は…ボーカルトレーニングを受ける予定なんです。今回日本での日程を消化したら、韓国でボーカルトレーニングの先生と会う予定なんです。もし機会があれば、練習を積んでアルバムを出したいと思っています。個人的には日本でシングルを出したいなって希望もあります(笑)。


――ウンギョンさんはまだお若いですが…「過去」に戻れるとしたら戻りたいですか?

戻りたいと思う瞬間もありますね。…というのも子役から演技をスタートしてきたので友達と遊んだ思い出や、学生時代に友達と過ごした思い出が少ないのが残念に思うんです。でも、思うんですけど私は現実にとても満足してるんです。過去の残念だなと思うことも“逆にいい機会だ”ととらえてやっていけばこれから幸せになれるんじゃないかなと思います。


――では、本作の見どころを教えてください。

観客の方にはパクおじいさんさんと私が一緒に出ているシーンを是非楽しんで観て欲しいと思います。撮影に入る前から監督と「映画の中のパクさんと、見かけは若いけど心はおばあちゃんのオ・ドゥリとのアンサンブルの所が本当に楽しくなりそうだから観客の人にも楽しんでほしいね」と話してたんです。

B1A4のジニョンさんは、彼が私の孫だったので(笑)、歌を歌ったりバンドシーンを撮るときにも面倒をみてあげているシーンが楽しめると思います。どちらもすごく愛らしい姿に見えると思うのでそこを見て欲しいですね。


――最後に、ウンギョンさんはどんな70歳になっていたいですか?

70歳まで演技をし続けていたいと思います。その歳になったときに後輩たちにいろんなことを教えられる優しい先輩であり、優しい先生であり、その年代になっても演技が上手い女優になっていたいですね。
《text:Tomomi Kimura》

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