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デビュー半年で映画主演! 全力疾走する新星“瀧内公美”という女

今週末、“異色の愛”を描いた1本の映画が公開される――タイトルは、『グレイトフルデッド』。高齢化社会の暗部でもある“孤独”を背景に描かれているが、そこには静謐な静寂も平穏も退屈もなく…

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新星女優・瀧内公美/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
新星女優・瀧内公美/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
  • 新星女優・瀧内公美/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
  • 新星女優・瀧内公美
  • 『グレイトフルデッド』/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
  • 瀧内公美『グレイトフルデッド』/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
  • 瀧内公美『グレイトフルデッド』/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
  • 瀧内公美&笹野高史『グレイトフルデッド』/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
  • 瀧内公美『グレイトフルデッド』/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
  • 瀧内公美『グレイトフルデッド』/(C)2013「グレイトフルデッド」製作委員会
今週末、“異色の愛”を描いた1本の映画が公開される――タイトルは、『グレイトフルデッド』。高齢化社会の暗部でもある“孤独”を背景に描かれているが、そこには静謐な静寂も平穏も退屈もなく、なんらな血しぶきさえ飛んでいる。その原因は一つ、本作の主人公にして、常人ならざるフェティズムを抱えるひとりの女だ。

そんなぶっ飛んだヒロイン役に映画初出演で抜擢された新星女優・瀧内公美の魅力を、本作の予告編、そして彼女自身の言葉を通してご紹介!

瀧内さんが本作で演じるのは、幼少の頃に家族が離散し、孤独の中で育った女・冴島ナミ。その環境のせいか、彼女が趣味とするのは“孤独ウォッチング”。町を散策し、孤独を抱えている人を見つけては観察し続けるという超マニアックなもの。そんなある日、最大級の孤独を抱えた老人・塩見三十郎(笹野高史)を発見する。

ナミは塩見の観察に取り憑かれ、孤独死寸前の塩見の生活を監視し続けては優越感に浸っていた。だが、彼女のその楽しみは信心深く、若くて美しい女・スヨン(キム・コッピ)の登場によって崩壊する。幸せそうな表情を浮かべる塩見を見てナミは、怒りに打ち震える。「すべてはあの女のせいだ…あれは私のだ! 私のなんだからーっ!」と。



ストーリーをざっと紹介しただけでも、ナミという女からは相当の歪みが感じられるはずだ。そんな難役に新人女優を抜擢するとは、もはや“英断”と言えるだろう。瀧内さん自身、出演決定を聞いた時は「デビューして半年も経っていない頃でしたので、オーディションの中では誰よりも新人だったと思います。その私に賭けてくれた監督の気持ちが不安でもありましたが、何より嬉しかったのと同時に、この世界で誰よりも1番幸せなのは紛れもなく私だ! と思いました」と当時をふり返る。

そして、この采配はズバリ的中! すでにアメリカ・イギリス・香港など世界各国の映画祭で数多く上映され、日本では今年の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」で特別招待作品として初めて上映され喝采を浴びた。

ここまで続々と海外映画祭に出品されていることについては「撮影時には、どこかの映画祭にかけられることは意識しておらず、『私自身、今できることを全力で!』その意思のみでしたので驚きました。私の中で、この作品はみんなで作り上げた“手作り映画”だと思っているので、全員の映画愛、熱量が世界に届いたことが一番の喜びです。これからも世界の映画祭に切り込んでいく作品に携わっていけたらいいなと思っております」と心温まる言葉であると同時に、なんとも豪胆な女優であることか。

しかし、まだ“あっぱれ!”と彼女を褒めそやすには早い。彼女が語ってくれた次のエピソードこそ、彼女が“女優”であることの証であるように思う。

「(撮影中は)ひたすら叱られた記憶が多いです。出来ないことが多くて、悔しい思いを沢山しました。ただ、いち感情で物事を言うわけではなく、そこには愛がありスタッフの皆さんが、私がしっかりと理解出来るよう導いてくださる方々でしたので、本当に感謝しています。ただ、ラストシーンはアドレナリンが出ていたのか、頭に浮かんだこと全てを表現したくなって、撮影後は空っぽになって、恐怖感に陥るほど自分を超えようとしていたので注目して欲しいです」。

己の内側にある“何か”を絞りだし爆発させる、まさにこれぞ表現者である。

そんな瀧内さんを現場で支えたのは、ナミの“孤独ウォッチング”のターゲット・塩見を演じた大先輩・笹野高史だったそう。「笹野さんは私の中のあだ名は、『歩く人間力の塊』です。ものすごく穏やかで安心する笑顔、そしてどんな人にでも平等な方です。この作品の撮影時は、まだこの世界に入って一年くらいのときだったので右も左も分からなかったのですが、私が次の撮影現場で困らないよう、撮影の技術面を沢山教えてくださり、不安を消してくださる有難い存在でした。笹野さんに出逢えたことがこの映画での財産の一つでもあります」とその存在の大きさは計り知れなかったようだ。

本作の役どころ然り、今回のインタビューでの独特の言葉のチョイス然り、何やらただならぬモノを感じさせる瀧内さん。

女優になったきっかけを聞いてみると、「元々女優さんのお仕事には興味があったのですが、なかなか機会はありませんでした。大学をきっかけに上京をしましたが4年生を迎えたとき、就職も決まらず、自身が何がやりたいのか、何をしに東京にいるのか迷っていました。そんな時に身近で映画のエキストラの募集があり、気分転換も兼ね現場に行った所、好きな映画監督さんの指導、役者さんのお芝居を近くで見てこの世界に魅了され、現在の事務所に応募をしました」という答えが。

なんとも飾らない女優。そんな彼女がなりふり構わず劇中では、キラキラとした目で孤独な老人を見つめ、ギラギラした目で襲い掛かる…全力疾走だからこその怪演だ。彼女が演じたヒロインには、きちんと厚みがあり、寂しさがあり、温度がある。

最後に、瀧内さんからシネマカフェにメッセージを寄せてもらった。
「シネマカフェをご覧の皆様、初めまして瀧内公美です。初物は2度と来ません。私の最初で最後の“初主演”映画をぜひ劇場でご覧ください。当然ですが、私にとってかけがえのない作品です。特別な想いが沢山詰まったこの映画の目撃者に皆様がなってくださることを願っています。そして、瀧内公美のことを皆様にもっと知っていただけるよう、これからも精進して参りますので何卒応援の程よろしくお願いします!」。
《シネマカフェ編集部》

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