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GG賞レッド・カーペットを彩ったセレブたち…今年のトレンドは?

授賞結果も気になるけれど、出席者の着こなしを見るのもアワード・シーズンの楽しみの1つ。中でも、アカデミー賞授賞式と並んで豪華な顔ぶれが…

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エマ・ストーン&キーラ・ナイトレイ&エイミー・アダムス&ダコタ・ジョンソン/第72回ゴールデン・グローブ賞-(C) Getty Images
エマ・ストーン&キーラ・ナイトレイ&エイミー・アダムス&ダコタ・ジョンソン/第72回ゴールデン・グローブ賞-(C) Getty Images
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  • ジーナ・ロドリゲス/第72回ゴールデン・グローブ賞-(C) Getty Images
  • ヴィオラ・デイヴィス/第72回ゴールデン・グローブ賞-(C) Getty Images
  • シエナ・ミラー/第72回ゴールデン・グローブ賞-(C) Getty Images
授賞結果も気になるけれど、出席者の着こなしを見るのもアワード・シーズンの楽しみの1つ。中でも、アカデミー賞授賞式と並んで豪華な顔ぶれが揃うゴールデン・グローブ賞は見逃せない。レッド・カーペットで美と個性を競った女優たちの装いをチェックしてみよう。

まずは今年の受賞者たちから。『アリスのままで』でドラマ部門女優賞を受賞したジュリアン・ムーアのノースリーブのドレスは、「ジヴァンシィ(GIVENCHY)」のオートクチュール。トップはシルバーで裾にかけて黒へのグラデーションが効いたシックなデザインだ。肩にかかる髪は自然に下ろしたスタイルに。

『ビッグ・アイズ』でコメディ/ミュージカル部門女優賞に輝いたエイミー・アダムスは「アトリエ・ヴェルサーチ(ATELIER VERSACE)」。ブルーグレーのワンショルダーのドレスに、きれいにカールした自慢の髪を片側にたらしたスタイル。映画部門女優賞受賞者2人と同様、髪はあまり作り込まないスタイリングが多かった。

TVのコメディ/ミュージカル部門女優賞を受賞したジーナ・ロドリゲスの黒のコラムドレスは「バッジリー・ミシュカ(Badgley Mischka)」のデザイン。トップはシンプルだが、膝下のマクラメのディテールとフリンジがおしゃれ。「ショパール(Chopard)」のダイアモンドのイヤリングを合わせ、シンプルかつクラシックな美しさが目を引いた。一方、シンプルだが、やや地味だったのはドラマ部門の女優賞受賞のマギー・ギレンホール。「ミュウミュウ(Miu Miu)」のドレスはオールドローズの落ち着いた色。ヘアスタイルはベリーショートでアクセサリーは控えめなイヤリングだけでは、ちょっと寂しい印象になってしまった。

とにかく今年目立ったのはストラップレスのコラムドレス。それぞれ自分が似合う色を吟味して、レッド・カーペットにカラフルな彩りを添えた。リース・ウィザースプーン(カルヴァン・クライン/プラチナシルバー)、ケイティ・ホームズ(マルケッサ/深紫)、ジェナ・ディーワン・テイタム(キャロリーナ・ヘレラ/イエロー)、ダコタ・ジョンソン(シャネル/シルバー)、ナオミ・ワッツ(グッチ/イエロー。蛇をモチーフにしたブルガリのネックレス)、ヴィオラ・デイヴィス(ダナ・キャラン・アトリエ/レッド)、サルマ・ハエック(アレクサンダー・マックイーン/ホワイト)など、若い世代から大人の女性まで人気のデザインだった。

白と大胆なデコルテ・ラインも今年のトレンドだった。ロザムンド・パイクは「ヴェラ・ウォン(VERA WANG)」のシフォン・ドレス。先月4日に第2子を出産したばかりで、正直ウエストのくびれは未回復だが、潔くそれを見せつつV字にカットされたデザインに助けられ、膨張色のアイボリーでもすっきり見える。ケイト・ハドソンも胸もとが大胆にカットされ、ウエストのあたりも露出の多い「ヴェルサーチ(VERSACE)」のドレス。とてもセクシーだが、下品にならないのは髪をまとめてシャープな印象を与えているからかも。エミリー・ブラントも、トップは布がクロスするデザインで露出が多い「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」のドレス。彼女の場合は「ロレイン・シュワルツ(Lorraine Schwartz)」のターコイズを使った大ぶりのイヤリングもアクセントになっていた。

シエナ・ミラーの「ミュウミュウ」のドレスは、メタリックなアイボリーに大きく開いた胸元、刺繍、とトレンドの要素がつまった一着だった。ジェニファー・ロペスはお気に入りのデザイナー、「ズヘア・ムラッド(ZUHAIR MURAD)」の胸元もボトムも深いスリットで大きく開いたドレス。ビーズで飾った生地をたっぷり使ったデザインは、実はかなり重量感があるらしく、着ているだけで疲れてしまうらしい。

並みいる女優たちも霞むほど、隙のない美しさだったのは、セシル・B・デミル賞受賞のジョージ・クルーニー夫人のアマルさん。「ディオール(Dior)」のオートクチュールの黒のロングドレス。ワンショルダーで、肩から長いトレーンが印象的。レッド・カーペットでは肘まである白い手袋をはめていた。豊かな黒髪に隠れがちだった「ハリー・ウィンストン(Harry Winston)」のダイアのイヤリングは29カラットだとか。

キーラ・ナイトレイは「シャネル(CHANEL)」。衿と裾にレースのフリルがついた白のドレスは蝶や鳥の羽刺繍がほどこしてある。エンパイアラインで、現在妊娠中のおなかも目立たない。トレンドは追わず、自分に似合うスタイルを選ぶのはいかにも彼女らしい。

パンツスタイルで異彩を放ったのはエマ・ストーン。「ランバン(LANVIN)」のジャンプスーツは、ビーズをあしらったきらびやかなトップに黒のボトム。床につくほど大きなボウのベルトがポイント。自然なボブスタイルの髪に目立つアクセサリーもなしだが、それでちょうどいいバランス。ロングドレスが大半を占めるなか、マニッシュとフェミニンな要素が見事に融合した新鮮なスタイルは注目を集めていた。
《冨永由紀》

好きな場所は映画館 冨永由紀

東京都生まれ。幼稚園の頃に映画館で「ロバと王女」やバスター・キートンを見て、映画が好きになり、学生時代に映画祭で通訳アルバイトをきっかけに映画雑誌編集部に入り、その後フリーランスでライター業に。雑誌やウェブ媒体で作品紹介、インタビュー、コラムを執筆。/ 執筆協力「日本映画作品大事典」三省堂 など。

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