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【インタビュー】エミリア・クラーク、『ターミネーター』新ヒロインの使命

ころころと変わる表情がとんでもなくキュートで、すがすがしいほど豪快な笑い方がこれまたチャーミング。小柄な体でソファにちょこんと座る姿を目にしてしまうと、この女性が銃をぶっ放し、人類の未来のために奔走していたとは…と驚かずにいられない。

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『ターミネーター:新起動/ジェニシス』エミリア・クラーク/photo:Yuko Kosugi
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  • 『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(C)2015 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
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ころころと変わる表情がとんでもなくキュートで、すがすがしいほど豪快な笑い方がこれまたチャーミング。小柄な体でソファにちょこんと座る姿を目にしてしまうと、この女性が銃をぶっ放し、人類の未来のために奔走していたとは…と驚かずにいられない。

人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で大ブレイクしたエミリア・クラークが、今度は映画界で最も有名な女戦士サラ・コナーに。SFアクション映画の金字塔『ターミネーター』シリーズの血を脈々と受け継ぐ『ターミネーター:新起動/ジェニシス』で、エミリア演じるサラは人類滅亡の日を回避すべく、戦いの日々を送っている。

「宿命を抱えているのは、『ゲーム・オブ・スローンズ』で私が演じているデナーリスも同じ。それもあって、サラの気持ちが身近に感じられたの」と明かすエミリアだが、今回のサラ・コナーは旧作とは少々事情が異なる。人類の救世主ジョン・コナーの母親であること、ゆえに敵の機械軍から命を狙われること、そして未来からやって来た戦士カイル・リースと出会って惹かれ合うのは同じだが…。

「シリーズの大ファンだった私としては、危機的状況の中で恋に落ち、やがてジョンを授かるサラとカイルの関係はかなり理解しているつもり。今回のサラとカイルは以前とは違うタイムラインで出会うのだけど、どのタイムラインのどの時代のどの場所で出会ったとしても、2人は自分たちの意思に関係なく、結ばれることが運命づけられているの。カイル役のジェイ(・コートニー)と私はシリーズ初参加だけれど、2人が文字通り密着するシーンも含め(笑)、彼らの運命づけられた恋をすごく自然に演じられたと思うわ」。

サラ・コナーとカイル・リースの「運命づけられた恋」。「『ターミネーター』には欠かせないものよね」と微笑むエミリア自身、運命の恋を夢見る日もあるようだ。

「世の中には自分だけの運命の相手がいるって信じたい気持ちはある。でも、その相手がたった1人だとは限らないわよね。…って、どういうことかしら!? 自分で言っていてよく分からなくなってきたわ(笑)」。

運命の恋は確かにロマンティックだが、使命を背負うサラの人生は決して自由気ままには行かない。自由を犠牲にしても、使命を全うするということ。それにも、エミリアは自分の人生を少しだけ重ねられるという。

「生まれた時から、私は俳優になるよう運命づけられていたんじゃないかと考えているの。4歳の時に初めて舞台に立ち、ものすごい喜びを感じて一生の仕事にしようと決めた。そのまま役者の道を進み続ける選択肢もあったけど、プロになる決心をしたのは18歳の時ね。それまでは友達と過ごしたり、いろんな遊びを覚えたり、発見をしたり、子供時代を楽しく過ごそうと思ったから。でも、そうやって過ごすうちに、子供は将来の夢を見つけるわけでしょう? だから、早々と道を決めたことで、周りの子に嫉妬したこともあったわ。けれど、私には使命感みたいなものがあったし、そうするのが一番正しいと思えたの」。

社会現象を巻き起こし続ける大ヒットドラマの一員であり、一昨年にはブロードウェイデビューも果たし、ハリウッド大作にも出演し…。現在の状況を思えば、その言葉にも納得。お手本のような理想的キャリアを、エミリアは「本当にラッキーなこと」と表現する。

「短い間にこれだけの経験ができるなんてね。私のモットーは、何でもやってみることなの。そして、何が自分に合うのかを見極めたい。そんな中、私にとって『ターミネーター:新起動/ジェニシス』は豪華なトッピングを施されたケーキのようだったし、宣伝ツアーで各国を回れるのも素敵なおまけよね。宣伝ツアーには、いわば舞台のようなカタルシスがあるの。私の場合、出演作の批評は良くても悪くても怖くて読めないし、すべての映画館で観客の反応を探るわけにもいかないから、こういったツアーで作品を観てくれた人たちの反応を知れて嬉しいの。今ここにいること自体が幸せなのよ」。

プロモーションが好き! と口にするスターはなかなかいないが、エミリアは心の底から各国訪問を楽しんでいる様子。取材日の前日はたった1日の休みを利用して京都を訪れ、茶道を習った。インスタグラムにアップされたその姿も、非常にチャーミング!

「私、酷かったわよ! 点てる動作が遅過ぎて、薄~いお茶になっちゃったの。お茶の粉も底にだいぶ溜まっていたわね(笑)。でも、ずっとやってみたかったから嬉しかった。お蕎麦も美味しかったし、京都は最高よ。今日は1日仕事だけど、夜は素敵なレストランに連れて行ってもらえるみたい。あと、時間を作ってカラオケには絶対に行くわ!」

どんな曲を歌うのかと訊くと、「ソルト・ン・ペパの『ホワッタ・マン』かな。ラップしちゃうわ(笑)」と恥じらいながらコメント。ヒップホップとはまた意外だが、そう言えば今年5月、「ゲーム・オブ・スローンズ」の出演者たちとコールドプレイがチャリティ用に制作したモキュメンタリーの中ではレゲエを披露する姿も見られた。「そうなの。レゲエは好きだし、楽しかったけど、私がやるとどうもおかしなことになるのよね(笑)」。

何にでもトライし、何でも楽しむ。きっと、どんなに多忙でも楽しみを見つける努力を怠らない人なのだろう。「その通りだと思うわ。それこそが私には大事なことなの」と深く頷くエミリアにとって、大切にしたい時間とは?

「友達や家族と過ごす時間が少なくなってしまったから、大好きな彼らとの時間を大事にしたいと思っている。料理をしたり、歌ったり、曲を作ったり、詩を書いたり、読書したりするのも好きよ。撮影中はいろいろな場所に行っていろいろな人物になりきる毎日だから、それ以外の時はなるべく普通のことをして、地に足をつけるようにするの」。

そして、「最高の自分になりたい」。エミリアはこぼれんばかりの笑顔でこう締めくくる。

「私はこれまでいろいろな人に影響を受けてきた。アーティストやミュージシャン、人道活動家、家族や友達などね。曲や本、その中の登場人物が私の想像力を刺激することもあったわ。おかげで今の私があるのは十分理解している。でも、私が誰か別の人間になることはできないし、他の人が私になることもできない。だから、私は第一級の自分を目指すの。他の誰かを目指すのではなく、最高の自分になりたいわ」。
《渡邉ひかる》

映画&海外ドラマライター 渡邉ひかる

ビデオ業界誌編集を経て、フリーランスの映画&海外ドラマライターに。映画誌、ファッション誌、テレビ誌などで執筆中。毎日が映画&海外ドラマ漬け。人見知りなのにインタビュー好き。

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