なんだか年々楽しくなってきた(気がしませんか?)、東京国際映画祭。出演作はなかったものの、撮影中だったりもして今年は1日だけ、映画を観に行きました。ポーランドの『BODY』という作品。なんてことないけど大事なものは何か気づかせてくれるエンディング…大好きな一本になりました。余韻に浸りながら劇場を出るとおめかしした俳優の小林竜樹と太賀くんに中川龍太郎監督、そしてシネマカフェのブロガーでもある矢田部さんが!『走れ、絶望に追いつかれないはやさで』チーム。個人的にこの映画はもう監督の中川さんから早い時期に見せて頂いていて。いつ公開されるのかなあ、と思っていたので三人の顔見たら自然とおめでとうございます、って言葉が。それくらいみんな、いい顔してました。ある日突然親友が自殺した。理由は誰にもわからない。映画が終わっても、主人公にも、ストーリーの中の誰にも、観客も分かってない。でも主人公の、なんで死んじゃったんだ、って気持ちはいたいくらい伝わってくる。実際に、近しい誰かがある日いきなり自殺したとして、そういうものかもなあって、思ったのを覚えています。分からないんじゃないかなあって。分かってたら誰か助けてただろうし気づいてただろうし本人だって誰かに言えてたら、言葉にできてたら、自殺はしてなかったかもしれない。実はこれ、監督の実体験なんだそうです。見終わったあと、次の日とか次の次の日くらいに染み込んでくる映画ってあるじゃないですか。いいものみたなあ、って。あたしにとって、この作品がそうでした。『走れ、絶望に追いつかれない速さで』は2016年全国劇場公開です。心から応援しています。玄理