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【インタビュー】女優・高梨臨 挑戦し続け「演じることの面白さを実感」

一期一会のなかにも“特別”がある。その出会いが転機となることもあれば、未来の自分にとって立ち返る場所になることもある。女優の高梨臨さんが…

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高梨臨『種まく旅人~夢のつぎ木~』/photo:Nahoko Suzuki
高梨臨『種まく旅人~夢のつぎ木~』/photo:Nahoko Suzuki
  • 高梨臨『種まく旅人~夢のつぎ木~』/photo:Nahoko Suzuki
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  • 『種まく旅人~夢のつぎ木~』(C)2016「種まく旅人」製作委員会
  • 高梨臨『種まく旅人~夢のつぎ木~』/photo:Nahoko Suzuki
  • 佐々部清監督&高梨臨&斎藤工/『種まく旅人~夢のつぎ樹』(仮)制作発表会見
  • 高梨臨『種まく旅人~夢のつぎ木~』/photo:Nahoko Suzuki
一期一会のなかにも“特別”がある。その出会いが転機となることもあれば、未来の自分にとって立ち返る場所になることもある。女優の高梨臨さんが「あたたかい現場、あたたかい映画でした」と言う『種まく旅人~夢のつぎ木~』は、彼女にとって特別な出会い、特別な1本となった。

演じるのは片岡彩音。市役所に勤めながら兄が遺した畑で桃を栽培する、等身大のヒロイン。佐々部清監督からは「余計なお芝居やテクニックでのお芝居はしないでほしい」というリクエストがあった。

「迷ったりもしました。でも、現場で――いまの芝居はまだ“伝えよう”とする気持ちが入っている、セリフの語尾も変えていいから――と、そうやって監督に丁寧に演出してもらうなかで、徐々に芝居感がとれていくのが分かりました。余計な芝居をしない、テクニックに頼らない、それは私自身にとっても女優としてリセットさせてもらったような感覚で。通常は台本を読んでどんなお芝居をしようか考えますが、今回は監督の演出によって、その時々の彩音の心情に自然と近づくことができた。監督を信じて付いていけばいいんだと、心強かったです」。最初は「恐い監督かもしれない…」という緊張もあったそうだが、実際は「とてもチャーミングな監督でした(笑)」と明かす。

撮影は全国屈指の桃の名産地である岡山県赤磐市を中心に行われた。映画を観た誰もがそこに行きたくなり、高梨さんの「赤磐の桃はみずみずしくて衝撃的に美味しかったです!」という言葉で、ますます食べてみたくなる。そして「きれいな空気と赤磐の人々の温かさがあったからこそ彩音になれた気がします」と、豊かな自然とその土地で生きる人々との出会いも、役づくりにひと役買っている。また、特別ではないキャラクター、誰もが共感できるキャラクターを演じることは、いまの高梨さんにとって嬉しいこと、望んでいたことだった。

「彩音は長女でしっかりしていて…といった特徴はありますが、突出したものはないごく普通の女性です。そういうキャラクターをすごく演じてみたかった。挫折もするし、頑張ってもうまくいかなくて、それでもまた頑張る、誰もが共感できる女の子です。監督も“すぐそこにいる人、本当にいる人を描きたい”とおっしゃっていて、(キャラクター像としては)彩音と私の中間とも言われました。彩音が抱く感情は誰もが抱く感情なので、素直に、すうっと入ることができたんです」。同じように、その感情は観客にもすうっと入り込み、心を揺さぶるだろう。

肉体的な挑戦もあった。映画のなかに赤磐市のマスコットキャラクター“あかいわモモちゃん”が登場するが、すべてのシーンで高梨さんがモモちゃんを演じている。

「そうなんです(笑)。過去に『侍戦隊シンケンジャー』に出演していたときに、着ぐるみの経験はありましたが、全身の着ぐるみは今回が初めて。顔の隠れているシーンは最初、吹き替えの設定でした。でも監督が言うには、中に入っている人によって動きがぜんぜん違うらしくて…。私自身はキャラものが大好き! せっかく演じるならモモちゃんを可愛く見せたい! と、モモちゃんが可愛く見える仕草に全力を注ぎました(笑)。真夏の撮影で尋常じゃない汗をかきながらでしたけど、楽しかったです」。
《text:Rie Shintani/photo:Nahoko Suzuki》

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