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【インタビュー】菜々緒、“悪女”は「自分の持ち場」メイクも自らミリ単位で趣向を凝らす

奇才・三池崇史監督の新作にしてシリーズ第2弾の映画『土竜の唄 香港狂騒曲』(12月23日公開)に刺客として送り込まれたのが、モデルで女優の菜々緒。生田斗真演じる潜入捜査官・玲二と敵対する、美脚のヒットガール・胡蜂役…

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奇才・三池崇史監督の新作にしてシリーズ第2弾の映画『土竜の唄 香港狂騒曲』(12月23日公開)に刺客として送り込まれたのが、モデルで女優の菜々緒。生田斗真演じる潜入捜査官・玲二と敵対する、美脚のヒットガール・胡蜂役。イメージやレッテルの固定化をネガティブに捉える役者が少なくない中で、菜々緒さんは“悪女”イメージを嫌がるどころか、ポジティブに受け入れ、その期待に応え続けている。なぜなのか。

「私は生まれながらの悪女顔。それに女の子らしい声でもない。それを十分理解しているので、だったら悪女という自分の持ち場で頑張ればいいと思う。周りの意見を気にして仕事をしているわけではなく自分が好きでやっているわけだから、レッテルもイメージも全然気になりません」とどこ吹く風。いまの自分に求められているポジションを自覚している。

自覚すれば客観的に物事を見ることが出来る。悪女を演じる際に大切にしているのは、パブリックイメージ通りの存在になること。メイクも悪女に変身するための重要な要素で「悪女と一口に言っても様々なバリエーションがあり、メイクによって印象もガラッと変化する。だからメイクはすべて自分で。役によってミリ単位で変えています」と工夫と努力は惜しまない。「悪女を演じるときは罵倒されることが褒め言葉。視聴者の方が私をリアルな存在として受け止めてくれたということだから」と余裕たっぷりだ。

今回演じた胡蜂も、なかなかの強烈キャラ。パンチラ御免の肉弾アクション、鞭責め、トラ調教と大盤振る舞い。菜々緒さんは「演じながら“これちょっとやり過ぎかなぁ”と思うくらいの、笑いの要素を求められる役が凄まじく好き」と受けて立つ構えで、生田さんとのバトルシーンでは2時間程の練習時間しかなかったものの、ほぼスタントなしで挑戦。なぜなら「私がもらった役だから私以外がやってはいけないと思っているので、命の危険がない限りはすべて自分でやるべき」とのポリシーがあるからだ。

運動神経は「すごく悪い。母親から『運動神経悪いのによくこなせるわねぇ』と言われるほど」だが「性格が負けず嫌いで完璧主義者」ゆえに「お仕事を頂いた以上100%でやりたい。70%程度でいいやと思われているとしたらそれを100%で返したいし、100%を求められたら120%で期待を上回りたい。不安や恐怖もあるけれど、絶対にそれは口に出さない。“自分は出来る”と自己暗示をかけちゃいます」と逃げや甘えは、何よりも自分自身が許さない。

そんな真剣さが、監督のヴィジョンを遙かに超える瞬間がある。トイレのつまりを治す道具ラバーカップを顔面に押し付けられるシーンでは「どうやったら三池監督が満足するかと考えて、思い切り白目をむくアレンジを加えました。そうしたら1発OKで監督もご満悦。いかにスタッフを笑わせるか、笑ったモノ負けのような気持ちでしたね」と女優魂炸裂。“美しく映る”のではなく“作品世界に染まる”のが何よりも誇らしい。

三池監督作品はただでさえ海外で注目される。菜々緒さんの熱量と雄姿も国境を超えるか。「海外からお声がかかったらすぐにでも。『スーサイド・スクワッド』のようなぶっ飛んだアクションでクールな刺客を演じたい。刀を振りまくりますよ」と夢は広がるばかり。今年も活躍の1年となったが「漢字1字で表すなら“出”。感情的な部分でも思い的な部分でも、色々なものが出まくりのダダ漏れの1年でした。十分に出し切った感がある」とフルスイングを実感している。

来年はNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」、TBS系連続ドラマ「A LIFE~愛しき人」、映画『銀魂』公開と目白押し。出し切ったと言いつつも菜々緒さんは「来年も限界を決めず、行けるところまで行く。無限大です」と絞り出しのダダ漏れイヤーを約束してくれた。
《text/photo:Hayato Ishii》

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