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無国籍となった“おばあ”のアイデンティティーを巡る『海の彼方』8月公開へ

昨年、台北映画祭の台北映画賞最優秀ドキュメンタリー賞でノミネート、韓国DMZ国際ドキュメンタリー映画祭にてアジアコンペティション部門ノミネートされた黄インイク監督作『海的彼端』

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『海の彼方』(c) 2016 Moolin Films, Ltd.
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昨年、台北映画祭の台北映画賞最優秀ドキュメンタリー賞でノミネート、韓国DMZ国際ドキュメンタリー映画祭にてアジアコンペティション部門ノミネートされた黄インイク監督作『海的彼端』(原題)が、『海の彼方』の邦題で8月12日(土)より日本でも公開されることが決定。1930年代の日本統治時代に沖縄石垣島へ移住し、パイナップル栽培と水牛耕作という技術革新を日本へもたらした台湾移民が、日本の敗戦でアメリカの統治下となった沖縄で1972年の返還まで無国籍になってしまった苦難の人生と探し求めるアイデンティティーの物語を描く。

沖縄石垣島の台湾移民の歴史は、1930年代、日本統治時代の台湾から約60世帯の農家が移り住んだことに始まる。その中に、玉木家の人々もいた。台湾から最も近い「本土」だった八重山諸島(石垣島を含む10の島々)で、88歳になる玉木玉代おばあは、100人を超す大家族に囲まれていた。そして、米寿を迎えたおばあは娘や孫たちに連れられて長年の願いだった台湾への里帰りを果たす。しかし、70年の歳月がもたらした時代の変化は予想以上に大きく…。

ある台湾移民一家の3世代にわたる人生に光を当てることで、複雑な経緯を歩んできた東アジアの歴史を越え、記憶の軌跡と共に人生最後の旅を辿る。歴史に翻弄されながらも生き抜いてきた玉木家の「家族愛」にも迫り、観る者に忘れていたものを思い出させてくれる――。

本作は、沖縄県八重山諸島に移民した台湾人「八重山台湾人」を主なテーマとした黄インイク監督の長編ドキュメンタリーシリーズ企画「狂山之海(くるいやまのうみ)」の第1弾。石垣島に住む台湾移民一家、玉木家の人々中心に、これまで日本や台湾でもあまり知られることのなかった八重山台湾移民の歴史に触れながら、曖昧な身分の中で生きてきた移民家族の物語を描いたドキュメンタリー。

今回の公開日決定と共にポスタービジュアルも公開。台湾から幼子を連れて辿り着いた沖縄・石垣島で、夫に先立たれた後も沖縄本島より近いわずか280kmほどの故郷・台湾に帰ることも叶わず、ひたすら汗を流し家族を守った玉木玉代おばあの凛々しい立ち姿が印象的なビジュアルに。また同時に、台湾人の父を持つ歌手の一青窈からコメントも到着した。

<一青窈コメント>
石垣島のうっとりするほど甘いパイナップルと果てしなく広がる青空の下、まぁーまぁーと啼く水牛。それを広めたのが石垣島に渡った移民たちだということを初めて知りました。遥か遠い祖先がつけた軌跡を辿ることでもっと近くに島を感じることができました。嗚呼、だから私の足は気づくと南に向いているのだ。

『海の彼方』は8月12日(土)よりポレポレ東中野ほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》

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