非武装の民衆に軍隊が…英国史上最も悪名高い事件描く『ピータールー』予告
英国の名匠マイク・リーが監督生命を賭けて同国史上、最も残忍かつ悪名高い事件の全貌を明かす『ピータールー マンチェスターの悲劇』が8月9日(金)より公開。この度、映画監督・塚本晋也がナレーションを務める日本版予告が解禁となった。
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本作は、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の『秘密と嘘』や『ヴェラ・ドレイク』などで、アカデミー賞に7度ノミネートを誇る名匠、マイク・リー監督の最高傑作と呼び声も高い最新作。1819年、ヨーロッパ諸国を巻き込んだナポレオン戦争終結後の英国で実際に起きた“ピータールーの虐殺”を描く。
本作と同じく、昨年の第75回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に『斬、』が出品され、自身も演者として評価を受けた塚本監督(塚の字は旧字体)がナレーションを担当する本映像では、抑圧を強いられてきた労働者階級の人々の不満が暴発寸前となっている様子や、男女問わず決起し、自由を求めて結集しようとする市民たちの圧倒的なパワーも捉えていく。
そんな中、圧倒的なカリスマ性を持つ演説家ヘリー・ハント(ロリー・キニア)が招かれ、平和的で“非暴力”の大規模デモが行われることに。「政府軍は武装している。なのに民衆は丸腰だ」と民主的決起への不安の声が起こる一方で、贅を尽くし私欲に走っていた摂政王太子ジョージ4世からは「愚かな市民は潰せ!」という余りに非情すぎる言葉が放たれる。
6万人もの民衆が各地からセント・ピーターズ広場に集まり、ハントの演説が最高潮に盛り上がりを見せていたそのとき、武装した政府軍が“丸腰”の民衆に向けて突入し…。
200年の時を経て、徹底的なリサーチを重ねて脚本を執筆したリー監督は、この語り継がれるべき悲劇の物語を、3台のカメラを用いて圧巻の大スペクタクルとして撮影。6万人の生と死を壮大な交響曲にまとめあげた。
英国の大手新聞「ガーディアン紙」創刊のきっかけともなり、「この事件は現代に通じる重要な史実である」と語るリー監督。まずはここから、信じがたい史実を目撃してみて。
『ピータールー マンチェスターの悲劇』は8月9日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。