リメンバー・ミー
テキサスからニューヨークにやってきたコールターは、映画制作会社のメッセンジャーボーイからキャリアをスタート。業界内の、文字通りあらゆる仕事をこなしながら短編「The Hobb Case」を完成させて、監督への門戸を自ら開いた。この下積み時代がやがて、『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』(99~04)『Sex and the City』(99~01/シリーズは98~04)、『シックス・フィート・アンダー』(01/シリーズは01~04)、『ROME[ローマ]』(05~07)、『ダメージ』(07/シリーズは07~10)といったTV作品へとつながり、エミー賞に5度ノミネートされる人気監督への第一歩となった。映画デビュー作『ハリウッドランド』(06)にはエイドリアン・ブロディ、ダイアン・レインとベン・アフレックを起用。アフレックはヴェネチア国際映画祭の主演男優賞に輝いたほか、ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされた。『リメンバー・ミー』の後もTVからのオファーが絶えず、『ナース・ジャッキー』(10~)や、「Rubicon」(10~)といった話題作のパイロット版などを手がけている。
デラウェア大学で政治学と経営学を専攻していたウィル・フェターズは、ロー・スクール(法科大学院)への進学を目指していた03年、“地方法執行”の課題で求められているとの勘違いで、映画のためのアイディアをまとめてしまった。卒業後、その思い込みで書き上げられた初めての脚本「メモワール」が、映画『リメンバー・ミー』へと結実する。
現在は、「きみに読む物語」のニコラス・スパークス の小説をスコット・ヒックスが監督する「The Lucky One」の脚色のほか、『スター誕生』のリメイク脚本にも取り組んでおり、今のところ、ロー・スクール進学の予定はないとのこと。
LA拠点の制作会社、アンダーグラウンド・フィルムズの共同設立者。ニックはスコットランド出身で南カリフォルニア大学(USC)を卒業したほか、オックスフォード大学で政治学、哲学、経済学を修めている。作家でもあり、2作目を脱稿したばかり。マネジメント会社の経営を担当するニューヨーク出身のUSC同窓生、トレヴァー・エンゲルソンと共同で映画制作にあたっている。ホラー映画『ルール2』(00)、コメディ映画「キャプテン・ズーム」(06)や、ロビン・ウィリアムズ主演の『ライセンス・トゥ・ウェディング 』(07)など、多種多様な作品の製作総指揮も務めてきた。