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『ロング・エンゲージメント』ジャン=ピエール・ジュネ監督、ギャスパー・ウリエル来日記者会見

『アメリ』のオドレイ・トトゥとジャン=ピエール・ジュネ監督が再びコンビを組んだ。それだけでも期待が高まるが、今回のテーマは第一次世界大戦である。戦争映画というと派手な戦闘シーンや男くさい人間ドラマになりがちだが、ジュネ監督の手にかかると重い題材を扱いながらも不思議なミステリー・ロマンスに仕上がった。日本での公開を翌日に控えた3月11日、ジャン=ピエール・ジュネ監督と、オドレイ・トトゥの相手役を演じたフランス期待の正統派美形俳優ギャスパー・ウリエルが急遽来日し、公開直前会見を行った。

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『アメリ』のオドレイ・トトゥとジャン=ピエール・ジュネ監督が再びコンビを組んだ。それだけでも期待が高まるが、今回のテーマは第一次世界大戦である。戦争映画というと派手な戦闘シーンや男くさい人間ドラマになりがちだが、ジュネ監督の手にかかると重い題材を扱いながらも不思議なミステリー・ロマンスに仕上がった。日本での公開を翌日に控えた3月11日、ジャン=ピエール・ジュネ監督と、オドレイ・トトゥの相手役を演じたフランス期待の正統派美形俳優ギャスパー・ウリエルが急遽来日し、公開直前会見を行った。

フランス映画とはいえアメリカの配給会社の資本も入っている本作には破格の制作費がかかっている。だが、『エイリアン4』などでハリウッド映画の経験もあるジュネ監督は、それについて気にしすぎたことはないと言う。「映画づくりでは、予算の大きさよりもアーティスティックな面で自由であることが大切です。もちろん金額が増えればそれだけ責任も大きくなるから予算はオーバーしないように作ったけどね」。

オドレイ・トトゥ演じるマチルドが待ち続けるマネク役をオーディションで射止めたのは『かげろう』で注目された新星ギャスパー・ウリエルだ。マチルド役には『アメリ』のときからオドレイをイメージしていたジュネ監督だが、当時まだ19歳だったギャスパーがマネクを演じきれるかには確信が持てなかったという。しかし「テストを繰り返し、オドレイと並んでもカップルとしてOKだったので起用しました」。その予感が正しかった証拠に、先日発表されたばかりのセザール賞(フランスのアカデミー賞とも言われる)で助演男優賞に輝いたギャスパーは「監督とは役について事前に十分話し合うことができ、現場に行って自分がなにを求められているのかわかっているというのは仕事のしやすいものでした」とジュネ監督の印象を語った。

この映画には原作がある。フランスでアンテラリエ賞を受賞したセバスチアン・ジャプリゾの「長い日曜日」に惚れ込んだジュネ監督は13年間も映画化の企画をあたため続けていたという。「“第一次世界大戦”には思春期の頃から興味があったし、舞台となった今世紀初頭のパリの最も美しい時代を再現することも魅力でした。基本的には原作に忠実ですが、そこにいかに自分らしさを盛り込むかに気を遣いました」。

また、オドレイ・トトゥは本作で『アメリ』のようなライト・コメディからエモーショナルな大作までこなせる女優としての資質を証明した。ジュネ監督も「彼女は私の要求する演技のタイミングを正確に体現することができます。また、フランスの女優にしては珍しく素顔と全く違う役を演じられる女優です」と太鼓判を押す。ギャスパーも「共演シーンはわずかでしたが、パートナーに対して寛大でマキシマムなものを与えてくれました。素顔もとてもあたたかい人です」と語った。

ジョディ・フォスターの出演も話題のひとつだ。ジュネ監督は以前からジョディのラブコールを受けていたという。「彼女の出演は最大のプレゼントでした。一時期“あれはジョディに似たフランス人の女優だ”と言っていたら信じられてしまったことがあったのでその嘘はやめました。実は初めてジョディと会った場所はカフェ・ド・ムーラン(『アメリ』の舞台)だったのですが、店内で写真を撮っていた人には「どいてくれ」というジェスチャーをされました(笑)」。『アメリ』公開後、カフェ・ド・ムーランの主な客は日本人だそうで、「2週間前にも行ったのですが、日本人女性の2人組がクリーム・ブリュレをつつきながら写真を撮っている隣に座ってじっと見ていたら「なぜ見ているの?」というような顔をされました(笑)」。

戦争を背景とした純愛映画でもある本作だが、気になるギャスパーの恋愛感に迫ると「子供時代から非常に長い期間にわたるラブストーリーで、彼らのような恋愛は理想的な形ではありますが、現実だったらもっと早くあきらめているかもしれません」という答えが返ってきた。しかしラストについては「非常に楽観的で希望のメッセージだと思います。というのも、最初に彼らが出会ったときと同じセリフを言うからです。昔と同じ化学反応が2人に起こったといえるのでは」と語った。この謎の答えは本編に隠されている。
《シネマカフェ編集部》

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