この秋、必見。女心をそそる映画 vol.4 “ルパン”を演じる、フランス映画界の人気者

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「ルパン3世」のおじいちゃん(というかこちらが元祖)であるアルセーヌ・ルパンは、日本でもファンが多い。モーリス・ルブランの原作は、世界22ヶ国で翻訳・発行されていて、5千万部の大ベストセラーとか。5千万ってどのくらい凄いのかと調べてみたら、ウクライナ、韓国、タイなどの人口と同じというからほんとうに凄い。そんな人気者のアルセーヌ・ルパンは、これまでも何度か実写化されてきたけれど、ルパン生誕100周年を記念する今年、映画『ルパン』で彼を演じたロマン・デュリスもなかなかのもの。ちょっと洒落ていて、コミカルで、それでいてセクシー…。

これまで、アート系の秀作で癖のある役を数多く演じてきた彼。ここまで世界中の人々に親しまれている人物を演じるのは初めてのこと。とはいえ、このキャスティングは、当然と言えば当然の結果。何しろ、ロマン・デュリスは、ここ最近、主演作が相次いでいる売れっ子なのだから。

『真夜中のピアニスト』(10月)、『愛より強い旅』(2006年正月)、『ロシアン・ドールズ』(2006年)と、日本でも彼の作品が立て続けに紹介される予定だけれど、これほどまでに1人の俳優の主演作が出揃うというのは、かなりの珍事。まさに、彼はフランス映画界で今一番の比類なき人気者なのです。

美形というわけではないけれど、コミカルにもシリアスにも対応可能な野性的溢れる独特のマスクは、エキゾティックで個性的。あえて分類するならヴァンサン・カッセルと同類とでも言いましょうか。典型的な美男子よりも、個性を重視するフランスの映像作家たちからは、かなり気に入られているご様子。1974年生まれの彼は、美術学校の学生をしていた時、街中で、セドリック・クラピッシュ監督にスカウトされ、いきなり主演デビューしたというドラマティックな経歴を持つ人。本格的な勉強をしながら役者を目指すか、親が芸能関係者という人がかなり多い芸術大国において、「スカウトでデビュー」というなんとも日本のアイドルちっくな第一歩は、妙に運命的にも思えてきます。実はそれこそ、役者になるべくして生まれた人だという何よりの証拠なのかも。


《text:June Makiguchi》
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