仲代達矢、黒澤明を引き合いに『春との旅』小林政広監督を「天才」と大絶賛

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『春との旅』完成記者会見
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各国映画祭で高い評価を受ける小林政広監督と名優・仲代達矢がタッグを組んで贈る『春との旅』の完成披露試写会が12月7日(月)に行われた。映画上映前の舞台挨拶に加え、上映後には観客からの質問にも応じる形で会見が開かれ、小林監督に仲代さん、共演の徳永えり、紀伊宗之プロデューサーが出席した。

本作は、仲代さん扮する元漁師の祖父と、徳永さん演じる職を失った18歳の孫娘が親族を訪ね歩き北海道、東北と旅する姿を描いたドラマ。9年ぶりの主演映画となった本作への出演について仲代さんは「最初に脚本を送ってくださったんですが、それが素晴らしかったんです。黒澤明監督は助監督時代に、『監督になりたかったらとにかく本(脚本)を書け』と師から言われたそうです。また、僕の友人の岡本喜八は365日、本を書いていたと聞いています。正直、最初は『この素晴らしいシナリオを超える作品になるのか?』という不安もありました。でもロケが終わって作品を観て、小林監督には『監督、本を超えたね!』とまず声をかけました。自分で本を書いて演出をする…私は、小林監督は映画作りの天才だと思います!」とかつて自身が一緒に仕事をした名匠たちを引き合いに出しながら、小林監督に称賛を贈った。

仲代さんを始めとする大先輩の俳優陣との共演について徳永さんは「純粋に、すごく贅沢な時間でした。錚々たる共演者のみなさまに甘えて、助けていただいた部分が大きかったです」と充実した表情で語った。

小林監督は、映画を作る上で影響を受けた作品や監督を問われ「自分たちの世代は、黒澤映画をハナから嫌って、権威主義という先入観で観ており、“日本映画”ではなく“ヨーロッパ映画”のような作品を撮りたいと思ってました。でも、黒澤さんの映画を観て改めてすごいものだと感動しました。この映画は、『生きる』や『乱』、『どですかでん』(黒澤作品)や『東京物語』(小津安二郎監督作品)、また成瀬(巳喜男)監督作品などを思い浮かべながら撮りました」と明かした。

大金を投じて作られたわけでもなく、また決して公開規模が大きくもない本作だが、映画を観終わった観客からは熱い支持の声が寄せられた。紀伊プロデューサーは「近年、ヒット作は全てTV局による作品という状況ですが、この作品はそういった作品ではありません。全国の劇場で働く人間など、人から人へと伝える“地上戦”をこれから展開していきたいと思います」と来年5月の劇場公開に向けての抱負を語り、会場全体に協力を呼びかけた。

『春との旅』は2010年5月、全国にて公開。
《text:cinemacafe.net》
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