※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【インタビュー】ジャック・ブラック 歌って、踊って、死にそうに…レディー・ガガに賛辞

『ハイ・フィデリティ』ではロックオタクのレコード店員、『キング・コング』では失敗作続きの映画監督、『カンフー・パンダ』シリーズではカンフー好きのぐうたらパンダ(の声)など。

最新ニュース インタビュー
注目記事
ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』/(C) Getty Images
(C) Getty Images ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』/(C) Getty Images
  • ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』/(C) Getty Images
  • ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』/(C) Getty Images
  • ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』/(C) Getty Images
  • ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』/(C) Getty Images
  • ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』
  • ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』
  • ジャック・ブラック『バーニー/みんなが愛した殺人者』
『ハイ・フィデリティ』ではロックオタクのレコード店員、『キング・コング』では失敗作続きの映画監督、『カンフー・パンダ』シリーズではカンフー好きのぐうたらパンダ(声優出演)など。どんなにダメな中年男(時にパンダ)を演じても、なぜかそのポッコリお腹さえ愛おしく見えてくる不思議な魅力を持つジャック・ブラック。

2003年、リチャード・リンクレイター監督の『スクール・オブ・ロック』では、小学生にロック魂を教える熱~い小学校教師を演じ、ゴールデン・グローブ賞「ミュージカル・コメディ部門男優賞」にノミネートされた。そして、ついにリンクレイター監督とジャックのコンビが復活したのが、おかしくて哀しい実録犯罪ドラマ『バーニー/みんなが愛した殺人者』だ。殺人者でありながらも、罪を責められることなく周囲に愛され続けたテキサスの人気者“バーニー”を演じたジャックに、本作についてたっぷりと話を聞かせてもらった。

まずジャックがバーニーを演じるにあたり、最も気を付けたことは「アクセント」だと言う。テキサス東部のアクセントはとても独特なため、『ナチョ・リブレ 覆面の神様』のスペイン語のときと同様に、専門家からアクセントを習得した。

「演技をする上でのアクセントの役割は非常に大きいんだ。感情を的確に伝えることもできる。専門家と一緒に脚本にあった台詞をテキサス東部のアクセントに変える作業は楽しかったね」。さらに、「アクセントは衣装と同じ」という言葉からも、テキサス東部のアクセントはバーニーを演じる上での鍵だったようだ。

また、「テネイシャスD」というロックバンドでリードボーカルを務めるジャックは、本作でもその素晴らしい歌声を披露している。しかし「本作の音楽は、僕がいままでやってきた音楽とはまったく違った」と話す。

「テキサスのゴスペル系で、“いかにイエス様を愛してるか”たみたいな楽曲だよ。曲調もテンポも僕の音楽とは違うから、バーニーの心理を知るのに役立った。バーニーが好んだ音楽を聴くと、キャラクターにすんなりと入っていけるような気がしたよ」と、やはりバンドマンのジャックには役作りにも音楽は切り離せない。

そんな本作の音楽はドイツ人のグレアム・レイノルズが手がけている。ジャズバンドのリーダーとしても活躍するグレアムは、リンクレイター作品の常連スタッフだ。劇中でジャックが歌ったゴスペル曲は、レイノルズが選んだ約100曲の中から、監督とジャックも交えて3人で選曲した。

「自分がパフォーマンスをしたいと思う曲を選んだんだ」と言うジャックは、撮影前にレコーディングをしてはいたものの、現場でも実際に歌っている。
「口パクが好きじゃないんだ。撮影中にライヴで歌うことが大切だと考えているよ。どんなに上手に口を合わせても、ライヴで歌うのとはまったく違う。でも、死にそうになったこともあったよ(笑)。歌いながらすごく激しい振り付けを踊るんだ。あのとき、ブリトニー・スピアーズとマドンナが口パクをする理由が理解できた(笑)。でもレディー・ガガは歌いながら激しいダンスを踊るらしいね」と、彼らしいブラック・ユーモアを交えて撮影中の苦労を教えてくれた。

そして『スクール・オブ・ロック』に続き、本作でもゴールデン・グローブ賞にノミネート。「最優秀男優賞」の受賞は惜しくも『レ・ミゼラブル』のヒュー・ジャックマンに譲ったが、ジャック自身も「コメディアンの代表として授賞式に出席し、「すごく誇らしかったよ」と胸を張る。
「コメディに出演する俳優は、めったにノミネートされない。ピエロみたいなものだからね。だから僕は“コメディアンだって演技はできるんだ”というつもりで堂々と授賞式に出席したよ」。

そしてジャックの尊敬するビル・マーレイも『私が愛した大統領』でノミネート。「僕が『スクール・オブ・ロック』でノミネートされたとき、ビルが『ロスト・イン・トランスレーション』で『最優秀男優賞』を受賞したんだ。大好きなビルと同じカテゴリーでノミネートされて本当に光栄だったよ」。

ジャックを2度もゴールデン・グローブ賞へと導いたリンクレイター監督。相性の良さはすでに実証済みだが、『スクール・オブ・ロック』のときとの違いはあったのだろうか?

「前回はマイク・ホワイトが脚本を書き、リンクレイター監督はリライトの段階から加わったんだ。本作は最初から監督が企画を立ち上げるところから始めたものだ。だから監督にとっては『スクール・オブ・ロック』よりも、個人的に思い入れも強い作品だったと思うね。監督自身がテキサス東部の出身なので、あの地域の人や特徴をきっちり描きたいと考えていた。より身近な題材だったと思うよ」。

そして本作でジャックが初共演を果たしたのは、ビリー・ワイルダーの名作『アパートの鍵貸します』でショートカットの可愛いヒロインを演じ、1983年『愛と追憶の日々』でアカデミー賞「主演女優賞」に輝いたハリウッドの伝説、シャーリー・マクレーン。

高慢で頑固な性格で町中の人から嫌われ、唯一の親友となったバーニーから最終的に殺されてしまうマージョリーを演じている。映画界の大スターとの共演は、さすがのジャックにもプレッシャーだったそうで…。
「シャーリーが名女優と言われることには理由がある。演技をしている彼女の瞳の中には、炎が見えるんだよ。パワフルな魂を感じるし、共演するシーンは100%の状態で立ち向かわないと、俳優としてはボコボコにされちゃうんだ(笑)。プロの演技を見せなければ、“もっと頑張りなさいよ”と叱られてしまうだ。そういう意味ではとても怖い存在だった。でも彼女の期待に応えたいという思いが、僕には役立ったね。“ハリウッドの伝説”と言われるシャーリーとの仕事は大きなチャレンジだったし、同時に光栄だったよ」と、大先輩と共演したことで俳優としても成長したようだ。
《シネマカフェ編集部》

関連記事

特集

【注目の記事】[PR]

特集

page top