原田眞人監督、70年前と現在の政治状況を並べ“民意”の重要性を訴える

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原田眞人監督/『日本のいちばん長い日』完成披露試写会
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映画『日本のいちばん長い日』の完成披露試写会が7月15日(水)に開催され、主演の役所広司をはじめ、本木雅弘、松坂桃李、原田眞人監督が出席した。

半藤一利の傑作ノンフィクションの映画化。1945年8月14日から15日にかけて、昭和天皇の“聖断”により終戦が決まるまでの政治的攻防、終戦を阻止しようとする陸軍将校たちの反乱未遂事件などを濃密な人間ドラマとして描き出していく。

陸軍を抑えつつ皇室の安泰のために奔走する阿南陸相を演じた役所さんは本作について「戦闘シーンは出てきませんが、背景では広島、長崎への原爆投下があり、戦地では兵隊たちが飢えに苦しみながら戦っていました。それを感じながら見てほしい。戦争は本当にイヤなものです。この映画を見て二度と繰り返してはいけないと感じていただければ」と呼びかけた。

その役所さんが過去の日本映画、特に同じ原作で1967年に岡本喜八の手で映画化された『日本のいちばん長い日』との大きな違い、原田版の本作ならではの見どころとして挙げたのが、昭和天皇を正面から描いているという点。役所さんは天皇陛下を演じた本木さんを「素晴らしかった」と称賛する。本木さんは「公開が近づくにつれて、(天皇陛下を演じるという)責務を果たせたのか? と重くのしかかってきます」と吐露。「賛否は全て受け止めます。叱られるでしょうが、早く公開して楽になりたいです」とその重圧の大きさをうかがわせた。

松坂さんは、敗戦を阻止しようと決起する将校を演じたが、自身を含め若者たちを「動」、役所さん、本木さんらの演技を「静」と表現し「それぞれが国を思い、どうなっていくのか? 僕は映画を見て、静と動が変わっていくさまを僕は『怖い』と思いました。どうして怖いと感じたのか? これから見るみなさんに感じていただければ」と語りかけた。

ちなみに役所さんは7回目の原田作品出演となるが「怒る回数が少なくなった」と監督の変化について語るが、初参加の松坂さんは「初日から監督の声が現場に響いていた」と異なる証言。役所さんの「下手だから怒られたんじゃないの(笑)」という言葉に松坂さんは「そうだったかも…」と苦笑する。原田監督は「桃李には怒っていない」とあくまで他の俳優を怒っていたと語るが、生真面目な松坂さんは「自分に言われているように感じてました」と語り、これに監督は「その通り!」とニヤリ。会場は笑いに包まれた。

原田監督は戦後70年を迎え「戦争体験者がどんどん亡くなっている」と戦争の記憶が徐々に遠いものになっているということへの危機感を口にする。この日も安保法案の特別委員会での採決が紛糾の中で行われ、連日、国会前でデモが行われるなど国民が高い関心を示しているが、こうした動きを踏まえ「いま、こうした政治状況の中で、幸か不幸か、この70年の“根っこ”をもう一度検証すべき時期に来ている。(本作の)歴史的な価値をいま、感じています」と語る。さらに「安倍首相の答弁の言葉を借りるなら、能力のない政府が“総合的に”判断して、民意を無視するという事態が続いていく。同じように民意のなかった70年前に阿南さんや昭和天皇が日本を救うためにどう決断したのか考えるいい機会だと思います。国民を救うということ。民意とは何か? 日本という国がどこから来てどこに向かっているのか? 自問して行動に移してほしいと思います」と力強く訴えかけた。

『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より公開。
《text:cinemacafe.net》

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