◆かわいさもカッコ良さも!ギャップが魅力のキャラクターたち
モデルとしての活動後、2010年「天装戦隊ゴセイジャー」で主役に抜擢。その後はアニメ化もされたヒット漫画を原作としたドラマ「桜蘭高校ホスト部」に出演し、うさぎのぬいぐるみといつも一緒のかわいらしい男の子、通称“ハニー”の埴之塚光邦を演じる。原作の設定では身長148cm(!)、可愛いものや甘いものが大好きで、ホスト部の生徒に抱きつくなどいわゆる“あざとい”キャラクターなのだが、過去に空手部の主将だったという武道の腕前の持ち主でもある。喧嘩ともなればそのパワーを見せつけるという、なんともギャップのある愛されキャラだった。
2014年には少女コミックが原作の映画『アオハライド』で、本田翼演じるヒロインに思いを寄せる菊池冬馬を演じる。この冬馬の原作のビジュアルがまさに千葉さんにそっくりで、配役が決定した際には原作ファンも「納得!」と太鼓判を押していたほど。やさしく少しシャイな面もありながら、ここぞ! という時には強引に唇を奪うという男らしさが魅力的な人物だった。
さらに、映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』では、ドSな“黒悪魔”な中島健人に対し“白王子”の千葉さんがヒロイン・小松菜奈をめぐる三角関係に。ヒロインを取り合って熱い男の闘い(?)も見せる、甘く優しいだけではない姿に全国の女子を胸キュンさせていたことだろう。
◆本人は拒む“ヌクメン”の称号だが…
これらの甘くスイートな王子キャラが人気を博し、数ある○○系男子に“ヌクメン”という新たなジャンルを作った千葉さん。バラエティ番組などでは「僕はそんなつもりはないです…」と拒みながらも、頼まれると可愛いポーズを連発してくれるサービス精神も含めて、視聴者の心を“ぬくぬく”させてきたが、2016年7月期連続ドラマ「家売るオンナ」で演じたのは、ただの優しい王子様ではない、新たな千葉さんの魅力を感じさせたキャラクターだった。
◆天使から小悪魔へ!? 「家売るオンナ」で話題となった足立くん
北川景子演じる主人公の三軒家万智を筆頭に、濃い人物たちがあつまった不動産屋。その中でも千葉さん演じる足立聡というキャラクターはいままで千葉さんが演じてきた王子キャラを、より現実的にそしてコミカルに仕上げた人物だったように感じる。男女問わず“王子スマイル”で人の懐に入りこんでは売り上げをつくる敏腕営業マン。しかしその笑顔の裏には“悪魔”のような腹黒さがあるのがこの足立のあじ! 言い寄ってくる女性社員には甘い言葉を掛けつつも顔を歪ませて断固拒否。恋愛に踏み込めないでいる後輩には「そんなこともできないの?」とオラオラ発言…と、可愛い顔の裏にある黒い本性が「性格最悪なのに可愛い!」「許せちゃう」と、すっかり虜になってしまう声が続出した。仕事のために自分の可愛さを武器にする小悪魔的なキャラクターが「いるいる!」と思わせてしまうような現実みも持たせ、過去の少女マンガ的王子様キャラから脱した新たな千葉さんのハマリ役だったと言える。
◆可愛さ封印?スイート“ドS”キャラに注目!
そんな千葉さんが、『黒崎くんの言いなりになんてならない』製作スタッフが手がける映画『兄に愛されすぎて困ってます』の出演が決定。土屋太鳳演じる全くモテない女子高生・橘せとかの初恋の相手で憧れの存在であり、超毒舌なセレブ研修医・芹川高嶺役を演じる。お分かりの通り、「家売るオンナ」足立にも通じる甘いマスクの“ののしり王子”キャラ! これには“足立ロス”の女子には朗報なのではないだろうか!
昨今、“胸キュン”青春映画をにぎわす「ドS」キャラだが、千葉さんの「ドS」キャラは新鮮! まさに甘さに混ざる塩辛さがクセになってしまうかのようなそんな千葉さんの魅力は、視聴者の心に温もりを与えるどころか熱くさせてくれるだろう。