【シネマ羅針盤】独断と偏見で選ぶ、2016年映画10大ニュース

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『君の名は。』(C) 2016「君の名は。」製作委員会
  • 『君の名は。』(C) 2016「君の名は。」製作委員会
  • 『君の名は。』(C) 2016「君の名は。」製作委員会
  • 『デスノート Light up the NEW world』(C)大場つぐみ・小畑健/集英社 (C)2016「DEATH NOTE」FILM PARTNERS
  • 『テラフォーマーズ』(C)貴家悠・橘賢一/集英社 (C)2016 映画「テラフォーマーズ」製作委員会
  • 『ヒメノア~ル』 - (C) 「ヒメノア~ル」製作委員会
  • 『この世界の片隅に』(C) こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
  • 『聲の形』(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
  • 『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(C)2016 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved.
気づけば、今年も残りわずか…。年明け早々から芸能界では、大きな事件や話題が相次ぎましたが、映画界でも印象的な出来事が多々ありました。予想外の現象が次々と巻き起こった結果、これまでのセオリーが崩れ去った…。そんな2016年の映画10大ニュースです。

<第1位>『君の名は。』興収200億円突破の大ヒット
興収200億円を突破した日本を飛び出し、中国をはじめ海外でも快進撃を続ける本作。社会現象を巻き起こした原動力は、実際に映画を観たファンやリピーターがSNSなどで発信した情報の熱量だった。まさに時代の変化を象徴する出来事であり、そのスピード感に映画界全体がついていけていないのも事実。年またぎで上映が続くだけに、最終興収が確定するのはまだ先になりそうだが、国内歴代興収3位の『アナと雪の女王』にどこまで迫るか注目したい。

<第2位>漫画実写化ブーム続くも、不発、珍作が続々…
「意外と誰も損しない」という理由で、今年も漫画実写化ブームが続いた邦画界。胸キュン系はさておき、『デスノート Light up the NEW world』のように思いのほか興収が伸びなかったケースや、「なんでそうなった?」と目が点になった『テラフォーマーズ』のような珍作も多々あり、カオス度は最高潮(『ヒメアノ~ル』のような秀作もあった)。2017年も期待と不安が入りまじる案件多数だけど、大丈夫かなあ?

<第3位>応援上映が盛況、映画鑑賞のイベント化進む
今年、急速に認知度が上がった応援上映。上映中の声援やコスプレなどが可能になり、観客が一丸となって映画鑑賞を盛り上げる、イベント性の高さが人気の秘密になっている。映画館でしか味わえない一体感が魅力だし、ご高齢の方に話を聞くと「昔はみんな、スクリーンに向かって声援を浴びせていた」なんて話も聞くので、意外と原点回帰の現象なのかも。ほかの映画を観に来た観客に迷惑かからなければ、まあ良しかなと。

<第4位>小中規模アニメが粘り強いヒットを飛ばす
『聲の形』『この世界の片隅に』など公開規模こそ大きくないものの、高いクオリティに評価が集まり、予想を超えるヒットをたたき出すアニメ映画が多かったのも2016年の特徴。毎週発表される動員ランキングにも「えっ、これ何?」と思わせるタイトルに出くわすことがあり、それがアニメ作品だと知らされ、勉強不足を痛感した1年だった。

<第5位>俳優・菅田将暉が忙し過ぎる
2016年だけで9本の出演作が公開された売れっ子俳優の菅田将暉。毎週土曜日、初日舞台挨拶の取材をしていても「あれ、先週も菅田くん登壇してなかった?」とこちらが混乱するほど。1週間のうちに、別々の作品で2回インタビューなんてことも。加えて、ドラマやCMにもひっぱりだこで、「体調、大丈夫?」と余計な心配をする1年でした。2017年も出演作が目白押し。仕事をしまくり、“突き抜けた先”に到達する菅田さんの進化が楽しみだ。

<第6位>厳しさ増す洋画実写、リブート作が軒並み撃沈
北米記録を塗り替えた『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のような例外もあるが、いわゆるハリウッド発のリブート作が軒並み撃沈した2016年。日本でも夏の大作として注目された『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』『ゴーストバスターズ』などは、12年ぶりとなる国産作品(これもリブートと言っていいのかも)『シン・ゴジラ』に苦戦する結果に…。「今度は○○がリブート!」なんてニュースが舞い込むと、どんよりした気持ちになってしまう今日この頃。

<第7位>渋谷の名物シアターが次々閉館
渋谷における映画館事情の激変は、今年に始まったことではないが、1月のシネマライズ、8月のシネクイントと名物シアターの閉館が相次ぎ、さみしい思いをした映画ファンは多いはず。再開発が進むなかで、「渋谷の映画館」がどんな変化を遂げるのか、気になるところだ。

<第8位>映画イベントで、観客による写真撮影OKの動き
完成披露試写会や初日舞台挨拶など、少なく見積もっても年間300本ほど、映画のPRイベントを取材しているが、今年は「観客による写真撮影OK」が急速に広まった1年だった。もちろん終始OKというわけではなく、最後の写真撮影時に突然「今日は特別にお客様の撮影もOKです」とアナウンスされることがほとんど(スマホや携帯電話での撮影に限られることが多い)。コンサートでの一部撮影OKからの流れで、映画業界もプロモーションの一環として、個人のSNSへの写真掲載で宣伝効果を高める狙いがあるようだ。

<第9位>東京コミコン開催、今後の展開は?
世界最大級のポップカルチャーイベント「コミコン」が日本初上陸。12月2日~4日の計3日間、千葉県・幕張メッセにて「東京コミコン2016」が開催され、盛況のうちに幕を閉じた。次回の開催は未定ながら、熱心なファンが基盤となった交流イベントの形に留まるか、映画業界が積極的に参入し、(良くも悪くも)プロっぽいプロモーションの場となるのか、その可能性は未知数。「クールジャパンを発信します!」みたいな、お役所好みのやり方は、文字通りのクール(ひんやり)な結果になりそうで、心配も。

<第10位>2016年のナンバーワン映画は『ズートピア』
まさか本当にトランプ大統領が誕生しちゃうなんて。そんな2016年、多様性の重要さを描いた『ズートピア』には、深いテーマ性と力強いメッセージが込められており、改めて見る価値が増した作品だった。純粋に長編アニメとしてスバ抜けた完成度で、過去10年のディズニー長編アニメーションで最高傑作。来年のアカデミー賞、長編アニメ映画賞はこれで決まりでは?
《text:Ryo Uchida》

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