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ピクサー・アニメーション・スタジオが贈る、長編アニメーション作品20作目となる本作は、どこにでもいる普通の家族…ではなくパパもママも3人の子どもたちも、それぞれ異なるスーパーパワーを持ったヒーロー家族。超人的なパワーをもつパパ:ボブ、伸縮自在なゴム人間のママ:ヘレン、超高速移動できる長男ダッシュと、鉄壁バリアで防御できる長女ヴァイオレット。さらに、スーパーパワーに目覚めたばかりの赤ちゃん、ジャック・ジャックだが、その潜在能力は未知数だ。本作では家事も育児も世界の危機も、驚異のスキルと家族の絆で乗り越える“一家団結アドベンチャー”が描かれる。
本作から本格的にスーパーパワーを覚醒させ、多彩な能力と愛らしさで観客を魅了しているジャック・ジャック。その誕生には監督であるブラッド・バード自身が大きく関わっているという。
実は監督の息子であるニック・バードが赤ちゃんだったころの呼び名がジャック・ジャックであり、ちょうどその時期が『Mr.インクレディブル』のアイディアを抱いた時期と重なっていたのだ。さらにジャック・ジャックと呼ばれたニック・バードは、いまでは本作のアート部門でブラック・バードと共に仕事をしている。
また、ジャック・ジャックが鬼に変身した際の声もニックのもの。本作で使われた声は前作時に録音していた声を使用している。プロデューサーのジョン・ウォーカーは「僕はジャック・ジャックのシーンが全部好き。あのクレイジーな赤ちゃんにみんなが振り回されている様子が好きなんだ。あれはまさに、僕の娘と義理の息子のいまの状況のメタファーだ」と語るほど、本作にはバード監督を始めとしたスタッフのパーソナルな経験がいかんなく反映されているのだ。その中でも監督は、彼や彼の家族の物語そのものを盛り込んだと言っても過言ではないほど、作品に人生を投影している。
ジャック・ジャックがファミリーの誰よりも圧倒的に多くの能力を持つ理由も、無限の可能性に溢れた“赤ちゃん”という存在を象徴したい監督の考えによるもの。監督は彼の能力について「アイディアの出どころは、赤ちゃんはどういうものかということ。何のパワーも持たないかもしれないし、ただうるさくて不快なのかもしれないし、将来がんを治療できることになるのかもしれない。わからないんだよ」と語っており、多種多様な能力は、そんな赤ちゃんを体現するために必然だったといえる。
監督自身の家族の関係性が盛り込まれることによって、よりリアルで共感を生むストーリーができ上がった本作。スーパーパワーも無限大(?)のジャック・ジャックの活躍にも注目していて。
『インクレディブル・ファミリー』は8月1日(水)より全国にて公開