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【ネタバレあり】「スター・ウォーズ:アソーカ」7話 3人の“ジェダイ”の成長と再会…彼らは帰還できるのか

「スター・ウォーズ:アソーカ」第7話が配信、はるかかなたの惑星ペリディアでは、エズラ・ブリッジャーと再会したサビーヌ・レンを救うべくマスター・アソーカ・タノがその力を存分に発揮。さらに、懐かしい名前も飛び交った

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「スター・ウォーズ:アソーカ」7話(C)2023 Lucasfilm Ltd.
「スター・ウォーズ:アソーカ」7話(C)2023 Lucasfilm Ltd.
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「スター・ウォーズ:アソーカ」の第7話「再会と別れ」が配信。はるかかなたの惑星ペリディアでは、帝国の復興を目論むスローン大提督が知略を練り、旧友エズラ・ブリッジャーと再会したサビーヌ・レンを救うためマスター・アソーカ・タノがその力を存分に発揮する。さらに、懐かしい名前もいくつか飛び交い、次週の最終話を前に盛りだくさんの内容となった。


懐かしいドロイドと、新しいアソーカ


本作の舞台は、「マンダロリアン」シリーズと同じ帝国崩壊後、映画『スター・ウォーズ』でいえば『エピソード6/ジェダイの帰還』から7作目『フォースの覚醒』の間の出来事になる。冒頭に登場したのは、帝国崩壊後に成立した新共和国の首都があるコルサント。反乱軍を陰日向となりまとめてきたモン・モスマが議長を務めている。

新共和国の“お偉いさん”たちに呼び出されたヘラ・シンドゥーラ将軍は、命令を無視してアソーカたちの救援に惑星シートスに出向いた責任を問われている。シートスではアソーカの無事は確認できたが、サビーヌが行方不明となり、しかも帝国の残党がスローン大提督を連れ戻そうとしている確固たる証拠はつかめなかった。

評議会のジオノ議員によれば、ジェダイに“偽ジェダイ”、星図、宇宙クジラ、かなたの銀河など、ヘラの報告書は「まるでおとぎ話」だという。帝国の残党についても「扇動的だ」とバッサリ。残党たちの組織的な動きなど確認されていないというジオノ議員に、パイロットのカーソン・テヴァは「マンダロアでの戦いは?」と反論する。

ボ=カターン・クライズやディン・ジャリンが故郷の星マンダロアで帝国の残党たちと激闘を繰り広げ、グローグーがフォースで“父たち”を守った「マンダロリアン」シーズン3のクライマックスは記憶に新しい人も多いだろう。しかし、ジオノ議員はあれはモフ・ギデオンが単独でやったことだと早々に結論づけようとする。「マンダロリアン」を観てきたなら、組織化された用意周到な準備があったことはわかるはずだ。

まるで理解しようともしない政治家か、この先に待ち受ける脅威か、まったくどちらが恐ろしいだろうか。別のファンタジーにはなるが、「ハリー・ポッター」シリーズでヴォルデモートの復活を頑なに信じず、ハリーこそ要注意人物だと決めつけた魔法省のようである。

それに、現場の報告をきちんと精査し、洞察・考察できない政治家(帝国側にもたくさんいたが)というのは、「スター・ウォーズ」においてはドロイドを軽視しがちだ。レイア・オーガナ議員の代理としてやってきたC-3PO(懐かしい!)のことも「たかがドロイド」と蔑ろにする。

レイアからの伝言は「シンドゥーラ将軍のシートス偵察は、実は自分が個人的に許可していた」「自分なしで事を進めた不手際には目をつぶる」という、粋なものだった。さすが、である。それを聞いて、フェアに判断を下すモン・モスマ議長もさすが。レイアの登場は残念ながらもうないだろうが、息子ベン・ソロがいたずら盛りぐらいだろうかと想像することは楽しい。

そして「たかがドロイドぉ!?」と、ジオノ議員の不敬な発言には“温和”なチョッパーが思わず反応していた。C-3POも、チョッパーも、あなたたちの憤りは世界中の「スター・ウォーズ」ファンがわかっているから心配いらない、と伝えてやりたい。スローン大提督も、ペリディアまで追ってきたアソーカたちを宇宙クジラごと破滅させろという。ドロイドをはじめ、宇宙生物やほかの知覚種族を見下し、まるで敬意を持たないのは帝国と同じ思考である。

アンソニー・ダニエルズ(C-3PO役)

第7話のサプライズとなったC-3PO。“中の人”は、もちろんアンソニー・ダニエルズだ。「オビ=ワン・ケノービ」に続いてドラマシリーズに帰還した。

懐かしいといえば、もう出てこないかもと思っていたアナキン・スカイウォーカーが記録ホログラムで登場してくれた。アナキンとの“最後の訓練”の後、いわば生まれ変わったようなアソーカはいまや修行僧のような出で立ちで自主練を繰り返している。

アナキンは、クローン戦争ではドロイドだけではなくグリーヴァス将軍、アサージ・ヴェントレス、ドゥークー伯爵といったシスの強敵と戦うことになると、心構えを残していてくれたのだ。「学んだことを忘れず直感を信じろ」、そして「お前ならできる」とアナキンに言われると、アソーカはさらにフォースが湧き立つのではないか。

「彼はいいマスターだった」。アソーカからそんな言葉を聞けただけで、このシリーズを観てきた甲斐がある。自身もマスターとなったいま、サビーヌを導かなくては。しかも、一度、少女の頃のアソーカを“実写で”見たからだろうか。これぞアソーカ・タノといえる、予測不能ながら単純明快、躍動的な振る舞いに心が震えた。

「マンダロリアン」シーズン2に実写で初登場したときには、だいぶ大人になって、落ち着いた感じで戻ってきたと思ったものだが、マスター・アナキンから“最後の訓練”を受け、記録ホログラムでその教えを繰り返すうちに、彼女の良いところが戻ってきたというのか、本来の姿を取り戻したというのか、確信のある境地に辿り着いたというのか、今回は新しいアソーカを目の当たりにできた気がした。


“元”と見習いを含め、ジェダイ3人がついに勢ぞろい


そんなアソーカが向かうのは、エズラと再会したサビーヌのところ。フォースでサビーヌに呼びかけるアソーカに、「君たちのつながりはそんなに強いのか」というヒュイヤン。少々意外だったのだろうか。アソーカは『エピソード5/帝国の逆襲』でルークがレイアを呼びよせたようにサビーヌの居場所を察知する。「懐かしさを感じる」とサビーヌがエズラに話したように、サビーヌだけに伝わっていたのが、何だか嬉しい。

だが、それが魔術を扱うグレート・マザーにも伝わってしまうのが恐ろしいところ。アナキンが先ほど名前を挙げたシスのアサージ・ヴェントレスはグレート・マザーやモーガン・エルズベスと同じ魔女集団・ナイトシスターの出身だ。

懐かしいといえば、エズラは自身がはるかかなたの銀河に飛んでいた間に、“エンドアの戦い”でダース・ベイダーが倒れて帝国が崩壊し、皇帝は死んだと言われていることを初めて知る。新共和国でゼブは新兵を指導し(そうだったのか)、ヘラは艦隊の司令官、そしてサビーヌがアソーカの弟子となったことはエズラにも若干驚きだったよう。

一方、大局を見ているベイラン・スコールは、弟子シン・ハティの野心を「私の道とは違う」と言い、最後の訓練として「勝利への焦りは敗北を招く」とシンに伝える。アナキンとアソーカ、アソーカとサビーヌは今回の旅で師弟の結びつきがいっそう強まったというのに、“偽ジェダイ”の2人は決別してしまうらしい。

そして、シンや流浪民たちと戦闘することになったサビーヌとエズラ。もともと平和で牧歌的な、エズラの“友達”ノティたちがアルマジロのような乗り物に隠れながら、ときどき顔を出して“パチンコ”や石を投げて戦う様子、スピード感たっぷりにチェイスしながらの攻防は、荒原と森という違いはあれど、それこそ『エピソード6/ジェダイの帰還』のエンドアやイウォークたちを思い出させた。

サビーヌの使っているライトセイバーはもともとエズラのもの。サビーヌはマンダロリアンの利点を生かしながらでないとまだ太刀打ちできない感じだが、エズラはひとり鍛錬していたのだろうか、フォースを駆使して闘っていた。

“ユーモアには欠けるけどフォースとライトセイバーを操る”シンとサビーヌは、1話から合わせてこれで3度目の対決。アソーカはベイランと再戦するが、彼女の目的はサビーヌたちの援護である。サビーヌ、エズラ、そしてアソーカがついに揃うと、シンは退散してしまった…。「力になる」とアソーカが手を差し伸べたのに、今回、最も不憫だったのは師に見放されたシンだ。

こうした彼らの共闘と再会を「往年のジェダイを見るようだ」と見守っていたのはスローン大提督。アナキンの性格を知っており、アナキンの弟子ならば正しき道よりも感情を優先してサビーヌとエズラのもとに向かうと読んでいた。スローンは、これによって時間稼ぎに成功した。彼は一体、何の積み荷を積んでいたのか。このまま“元の銀河”に帰還するのか。次回最終話で明らかになる。

第7話の監督は、インド系アメリカ人女性クリエイターのジータ・ヴァサント・パテル。『ミート・ザ・パテル』(2014)で弟のラヴィ・パテルとともにエミー賞にノミネートされ、同じくインド系女性クリエイターで俳優のミンディ・カリングのシットコム「ミンディ・プロジェクト」や、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」、エル・ファニングの「THE GREAT~エカチェリーナの時々真実の物語~」など多くの話題作で監督を務めてきた。新参加となるパテル監督が懐かしさをたくさんもたらしてくれたのは粋だ。

最終話では「マンダロリアン」シリーズでお馴染みのリック・ファミュイワ監督がメガホンを取るらしい。あの“愛らしい父子”のサプライズ登場を期待していても、いいだろうか…?

「スター・ウォーズ:アソーカ」は毎週水曜、ディズニープラスにて独占配信中。


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スター・ウォーズ アソーカ 上
¥1,430
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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