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【ネタバレあり】「ロキ」S2・4話、“在り続ける者”の変異体がTVAへ ロキのお悩み相談が今回も登場

「ロキ」シーズン2、4話。“在り続ける者”の変異体、ヴィクター・タイムリーをTVA(時間取締局)に連れてきたロキとメビウス。アニメーションの時計型キャラクター、ミス・ミニッツは“在り続ける者”が創り出したAIだった…

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「ロキ」シーズン2 ・4話 (c) 2023 Marvel
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かつてないクリフハンガー回となった「ロキ」シーズン2の第4話は、TVA(時間取締局)の崩壊をくい止めるため、ロキとメビウスが分岐時間軸の1893年・シカゴ万博から“在り続ける者”の変異体、ヴィクター・タイムリーをTVAに連れてくるところから始まる。

第2話、第3話と時代をまたにかけてきたロキとメビウスだが、第4話「TVAの心臓」では物語の舞台がTVAへと再び戻ってきた。


“O.B.”とヴィクター・タイムリーの“ウロボロス”な関係性


ミス・ミニッツは本当に侮れない。まさに“陽気な時計型の怪物”である。

前回、ラヴォーナ・レンスレイヤーが真実を知ったら「はらわたが煮えくりかえる」と語ったその理由は、レンスレイヤーが“在り続ける者”の重要なパートナーであり多元宇宙間戦争の指揮官だったが、「プロトコル42」により記憶を消されていたことだと分かった。在り続ける者が玉座を守るために、記憶を消されたレンスレイヤーやTVAの職員たちは自由意思を奪われ続けてきたわけだ。

在り続ける者とレンスレイヤーについては、第1話で過去のTVAにタイムスリップしたロキも2人の会話の録音を耳にしている。「共に指揮できてうれしい」「この戦争で殊勲を立てた」と在り続ける者はレンスレイヤーを称え、TVAの社訓というのかキャッチフレーズである「永遠(とわ)に時を」「いつでも」を掛け合い、かなり親密そうだった。

この第4話では、ミス・ミニッツが“時の終わり”でレンスレイヤーにその場面を見せていた。ミス・ミニッツがレンスレイヤーに言ったように、“本当に”在り続ける者の変異体なしでTVAを掌握することが狙いなのかどうかは分からない。ドックス将軍とミニッツメンたちを圧死させるという恐ろしいことをしても、それを楽しんでいるかのようなミス・ミニッツである。

在り続ける者亡きいま、すべての時間を取り締まるとてつもない権力を手に入れることになるのは誰なのか、今後の第5、6話で描かれることになるのだろう。

また、TVAの心臓、“時間織り機”は分岐が伸び続けることから臨界状態となっている。第1話にも登場した「TVAコード1127」の放送が流れ、緊急警報が鳴り響いている危機的状況だ。

TVAへやってきたヴィクター・タイムリーは、初めは現実を受けとめきれていないようだったが、やがてこれだけのTVAを自らが(変異体が)生み出したことを実感し、野心がうごめいてるようにも感じられる。「私の“時間織り機”」とも話している。

そんなタイムリーが“時間織り機”を見守る部屋で対面を果たしたのは、TVA公式ガイドブックの著者であるO.B.ことウロボロスだ。驚くべきことに、O.Bは「19世紀の発明家ヴィクター・タイムリーに倣った」という。

タイムリーはO.B.を敬ってそのアイディアを倣い、O.B.は「その頭脳はアインシュタイン以上」と絶賛するタイムリーの発明に倣ってガイドブックを記した。O.B.もつい呟いていたように、まさしく「自分の尾を噛むヘビ」、ウロボロスだ。それに、O.B.のちょっとばかり回りくどい説明の仕方はタイムリーとよく似ている。

そして、「TVAコード1127」状態のTVAには、第1話に登場した過去からタイムスリップしてきたTVAを走り回るロキもいる。

シャツ姿で長い髪が乱れ、手にはO.B.に渡されたタイマーを持っているロキを何者かが剪定したからこそ、大仰な防護服を着たメビウスが抽出してロキが戻ってこられた。その剪定した者が未来のロキだったとは、これも実に“ウロボロス”的である。


ロキのお悩み相談部屋へようこそ!?


TVAの心臓、“時間織り機”を修復するための名案を思いついたO.B.とタイムリーが固く握手をしている様子を見て、シルヴィだけは何かを感じとったようだった。

そういえば、シルヴィが在り続ける者を殺したことをO.B.は知っていた。いまの大混乱の理由としてTVAでは周知のことなのかもしれないが、ロキの変異体シルヴィのことも設備管理部の彼は知っていたのかとふと思った。

シーズン2のシルヴィは、あのロキの変異体であるのに、かなり情緒不安定気味に、感情面が強く描かれているのが気にかかっていた。シルヴィは自身のように枝分かれた者たちの命があまりにも簡単に失われていくのを目の当たりにしてきたから、やむを得ない。反TVAの立場は揺るがず、在り続ける者の変異体が現れたら1人残らず殺すという(ヴィクター・タイムリーにはそうできなかったが)。

自分が変異体であることを認めたくないかのような、どこか気楽なメビウスに対しても辛辣である。メビウスに怒った後、シルヴィがロキと向かった翡翠色のパイがずらりと並んだラウンジは、第2話でメビウスがブラッド・ウルフことX5を思わず殴ってしまったとき、ロキが『アベンジャーズ』での自身の失敗談を話してメビウスを慰めた場所だ。

今回、シルヴィの怒りを鎮めるためにロキが持ち出した身の上話は、『マイティ・ソー』での兄ソーとのこと。地球から還ったソーが以前と変わったことを、“ヤワになった”とあざ笑ったとロキは言う。以前のロキなら、シルヴィと同じように「ヤワは命取り」と考えていただろう。

だが、シルヴィがタイムリーを救ったのはヤワになったからでは決してない。ロキがメビウスたちの関わりの中で変化を見せたように、シルヴィもあのマクドナルドで何かを得たのだ。シルヴィがTVAの内幕をタイムリーにすべて見せてしまったことが不安なのはよく分かる。そんなシルヴィを「我々は神」なのだからうまく対処できるはずだ、とロキが諭していく。

ロキに、こんな聞き上手な一面があったとは! この2人の神は、在り続ける者よりもうまくやれるのか。ミス・ミニッツは初期化、レンスレイヤーは剪定されたが、肝心のタイムリーはおそらくスパゲティ化されてしまったらしい…。

ミス・ミニッツが言い残したように、タイムリーは彼(在り続ける者)にはなれなかったのか。「ロキ」史上かつてないクリフハンガー回。残り2話で収集はつくのだろうか?

「ロキ」シーズン2は毎週金曜10時~ディズニープラスにて配信中(全6話)。
(米国サマータイム終了に伴い11月10日(金)は午前11時から配信)


Disney+公式サイトはこちら
《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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