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東京国際映画祭が『ゴジラ-1.0』で閉幕 女優賞&審査員特別賞『タタミ』監督「特別で大きな意味をもつ受賞」

第36回東京国際映画祭が11月1日(水)に閉幕。最優秀監督賞・観客賞で『正欲』が2冠、最優秀女優賞・審査員特別賞で『タタミ』が2冠。東京グランプリ/東京都知事賞には『雪豹』が選ばれた。

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第36回東京国際映画祭クロージングセレモニー ©2023 TIFF
第36回東京国際映画祭クロージングセレモニー ©2023 TIFF
  • 第36回東京国際映画祭クロージングセレモニー ©2023 TIFF
  • 第36回東京国際映画祭クロージングセレモニー『雪豹』 ©2023 TIFF
  • 『雪豹』
  • 第36回東京国際映画祭クロージングセレモニー『タタミ』 ©2023 TIFF
  • 第36回東京国際映画祭クロージングセレモニー『タタミ』 ©2023 TIFF
  • 第36回東京国際映画祭クロージングセレモニー『タタミ』 ©2023 TIFF
  • 『タタミ』©Juda Khatia Psuturi
  • 『タタミ』©Juda Khatia Psuturi

アジア最大級の映画の祭典、第36回東京国際映画祭が11月1日(水)に閉幕。TOHOシネマズ 日比谷スクリーン12にて『ゴジラ-1.0』の上映とクロージングセレモニーが行われ、セレモニーでは各部門における受賞作品が発表、最優秀監督賞・観客賞で『正欲』が2冠、最優秀女優賞・審査員特別賞で『タタミ』が2冠を受賞。東京グランプリ/東京都知事賞には『雪豹』が選出された。

10月23日より開幕した本映画祭は、10日間で上映動員数は7万4,841人、上映作品本数は219本と昨年の第35回との比較では125%以上増加。そのほかのリアルイベント動員数は7万3,081人、海外からのゲストは約2,000人に上った。また、上映本作品における女性監督の比率(男女共同監督作品含む)は22.4%となった(219本中38本、同じ監督による作品は作品の本数に関わらず1人としてカウント)。

クロージング作品『ゴジラ-1.0』からは山崎貴監督、神木隆之介、浜辺美波が登壇。神木さんは16年ぶりの本映画祭となり、「この作品がクロージング作品ということでこんなに光栄なことはない」とコメント。

「日本を代表し、そして世界でも愛されている『ゴジラ』という存在に関われて、その作品の主役をやらせていただくというのはとても大きなものを背負わなければいけないのかと、というプレッシャーが大きかった」としながらも、「今は、そのプレッシャーというのはなくて、みなさんに愛されている『ゴジラ』という作品をどう楽しんでいただけてどう感じていただけるかを楽しみにしています」と語った。

また、浜辺さんは「こんなにも熱のあるイベントだとは思っていなくてかなり驚きました。楽しんでこの初めてのイベントに参加できて嬉しかった」とコメント。『ゴジラ』に出演することは「念願だった」と明かし、「それが叶うということで嬉しさと頑張らなきゃいけないなという気持ちになりまして、皆さんと一緒に共に作品を作る中で、皆さんの今まで培ってきたものを全力で出せるように、胸に飛び込むような気持ちで頑張っていきたいなと思います」と決意を新たにした様子。

『ロクサナ』で最優秀男優賞に選ばれたヤスナ・ミルターマスブは、パルヴィズ・シャーバズィ監督に喜びを伝えたいと語りつつ、「ムスリムだろうがクリスチャンだろうがユダヤだろうが関係ないと思います。我々の命の中で一番最低なのは、もちろん戦争ですし、子供がその中で亡くなっていくのはやはりいけないことだと思います、戦争を止めましょう」とコメント。

ヤスナ・ミルターマスブ

イスラエル選手との対戦を避けるため、イラン政府から棄権を強要された女子柔道選手とコーチとの葛藤を描いた『タタミ』で最優秀女優賞を受賞したザル・アミール(共同監督/俳優)は、ビデオメッセージにて「これは私にとって特別で大きな意味をもつ受賞です。イラン人アスリートは常にスポーツと国の間に置かれて恐怖を乗り越え尊厳を失わないようにしています。その立場は私も共感できることばかりでした」と喜びを語る。

現在の戦乱について触れ、「この映画は憎しみ合うように育てられた人々の奇跡的な組み合わせにより生まれた物語です。イスラエル(共同監督ガイ・ナッティヴ)とイランの監督が一緒に仕事をするのはとても大変なことです」と話し、「日本で『柔道』という言葉は柔和な道を意味すると聞きました。それこそが私たちが進みたい道です。未来ある唯一の道です。この映画は、普遍的な問題を語っています。憎しみに向き合い敬意を示す勇気をどう持ちうるかです」と力を込めた。

『タタミ』

審査委員長のヴィム・ヴェンダースは、受賞結果について「15本のコンペティション作品を観てその中から満場一致で東京グランプリと他の5つの賞を選ぶことができました」とふり返ってコメント。

審査委員長ヴィム・ヴェンダース監督

さらに審査委員記者会見では、「『タタミ』を選んだ理由は、物語の力強さであったり役者たちの演技の力強さであったりと、映画という言語が明確であったというところで、私たちはこの作品が好きでした」と話し、「今回イラン系の女性監督とアメリカ系イスラエル人の監督とが共同制作として一緒に仕事をしたというのはとても良い例になっていると思います。それにより平和というのは実行可能であるということを示していますし、その平和の敵というのはお互いを除外する過激な思想、過激な行動であるということだと思います」と思いを明かした。

また、5月に急逝した『雪豹』ペマ・ツェテン監督に代わって賞を受け取ったジョン・ハオ(エグゼクティブ・プロデューサー)は「監督の精神を、意思を継いでこれからも映画を作っていきたいと思います」とコメントした。

『雪豹』キャスト・スタッフ

第36回東京国際映画祭 各賞受賞作品・受賞者

<コンペティション部門>
東京グランプリ/東京都知事賞
『雪豹』(中国)
審査員特別賞
『タタミ』(ジョージア/アメリカ)
最優秀監督賞
岸善幸(『正欲』、日本)
最優秀女優賞
ザル・アミール(『タタミ』、ジョージア/アメリカ)
最優秀男優賞
ヤスナ・ミルターマスブ(『ロクサナ』、イラン)
最優秀芸術貢献賞
『ロングショット』(中国)
観客賞
『正欲』(日本)

アジアの未来 作品賞
『マリア』(イラン)

Amazon Prime Videoテイクワン賞
『Gone with the wind』 ヤン・リーピン(楊 礼平)
Amazon Prime Video審査委員特別賞
『ビー・プリペアード』 安村栄美

エシカル・フィルム賞
『20000種のハチ』(日本公開タイトル『ミツバチと私』)

黒澤明賞
グー・シャオガン、モーリー・スリヤ

特別功労賞
チャン・イーモウ


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《シネマカフェ編集部》

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