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『レ・ミゼラブル』監督が再びパリの“リアル”を炙り出す『バティモン5 望まれざる者』公開

『レ・ミゼラブル』のラジ・リ監督が“排除”と“怒り”の衝突を描いた最新作が『バティモン5望まれざる者』として、5月24日(金)に日本公開。併せてシーン写真9点が解禁

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『バティモン5 望まれざる者』© SRAB FILMS - LYLY FILMS - FRANCE 2 CINÉMA - PANACHE PRODUCTIONS - LA COMPAGNIE CINÉMATOGRAPHIQUE – 2023
『バティモン5 望まれざる者』© SRAB FILMS - LYLY FILMS - FRANCE 2 CINÉMA - PANACHE PRODUCTIONS - LA COMPAGNIE CINÉMATOGRAPHIQUE – 2023
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前作『レ・ミゼラブル』でその名を世界に轟かせたフランスのラジ・リ監督の最新作が『バティモン5望まれざる者』として、5月24日(金)に日本公開されることが決定。併せてシーン写真9点が解禁された。

パリ郊外(=バンリュー※)に存在する、都市再開発を目前に控えた居住棟エリアの一画、通称「バティモン5」。ここに立ち並ぶいくつもの団地には労働者階級の移民家族たちが多く暮らしているが、バティモン5では再開発のために老朽化が進んだ団地の取り壊し計画が進められている。

そんな中、前任者の急逝で臨時市長となったピエールは、自身の信念のもと、バティモン5の復興と治安を改善する政策の強行を決意。だが、その横暴なやり方に住民たちは猛反発、これまで移民たちに寄り添い、ケアスタッフとして長年働いていたアビーたちを中心とした住民側と、市長を中心とした行政側が、ある事件をきっかけについに衝突。やがて激しい抗争へと発展していく――。

監督は、前作『レ・ミゼラブル』のラジ・リ。役者として、また、1995年にアーティスト集団「クルトラジメ」のメンバーとしてキャリアをスタートした彼は、1997年、初の短編映画『MontfermeilLesBosquets』(原題)を監督、2004年にはドキュメンタリー『28Millimeters』(原題)の脚本を、クリシー、モンフェルメイユ、パリの街の壁に巨大な写真を貼ったことで有名になった写真家JR(ジェイアール)と共同で手がけるなど、新進気鋭アートティストの1人でもある。

『レ・ミゼラブル』では、ラジ・リ監督自身が生まれ育ったパリ郊外の犯罪多発地区モンフェルメイユを舞台に、そのエリアを取り締まる犯罪防止班(BAC)と少年たちの対立を手に汗握る圧倒的な臨場感で描き出し、観る者の心を鷲掴みに。第72回カンヌ国際映画祭審査員賞、第45回セザール賞4冠の最多受賞(観客賞、最優秀作品賞、有望男優賞、編集賞)、第92回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートされた。

それから4年。ラジ・リ監督のもとに『レ・ミゼラブル』製作スタッフが再集結し、再びバンリューが抱える問題を持ち前の臨場感に新しい視点を交えて生み出したのが本作。前作と地続きのテーマを採用しつつも、そのドラマはより人間くささを帯びながらさらに社会性をまとい、力強さで進化した作品となっている。

解禁となった場面写真では、バティモン5で働くアビー(アンタ・ディアウ)が、仲間のブラズ(アリストート・ルインドゥラ)と談笑する様子。

行政の思惑で取り壊される古い団地の様子や、新しく臨時市長に就任したピエール(アレクシス・マネンティ)が整然とした市庁舎で街並みの新構想を練る姿。

行政との戦いに挑むバティモン5の住人らを捉えたカットなどとなっている。

移民たちの居住団地群の一画=バティモン5の一掃を目論む「行政」とそれに反発する「住人」による、“排除”vs“怒り”の衝突。本作では、恐れと不満の積み重ねが徐々に両者間の溝を深くし、憎しみのボルテージが加速していく様が息もつかせぬ緊迫感で描かれる。

このコミュニティ内にある「権力」「革新」「暴力」の3つの視点を交錯させることでバンリュー地区の実態、ひいては花の都パリの知られざる“暗部”を炙り出していく。

この街で不都合なものとは一体何なのか、望まれざる存在とは何を指すのか――その真髄を映し出した本作は、まさにラジ・リ監督の真骨頂。2024年夏季五輪を控えて盛り上がりを見せるパリ。世界的な注目を集める大都市が人知れず抱え続ける問題を、サスペンスフルかつエモーショナルにクローズアップした衝撃作が誕生した。

さらに本作は「横浜フランス映画祭2024」(3月20日~24日)での上映が決定し、ラジ・リ監督の来日も予定されている。

<※1:フランス語で郊外を意味するbanlieue(バンリュー)は「排除された者たちの地帯」との語源をもつ。19世紀より労働者の街として発展し、戦後は住宅難を解消する目的で大量の団地が建設された。団地人気が低下する1960年代末より旧植民地出身の移民労働者とその家族が転入し、貧困や差別などの問題が集積する場となった>

『バティモン5 望まれざる者』は5月24日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。



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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《シネマカフェ編集部》

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