人里離れた江原道のとある村。かつては炭鉱業で栄えたが、いまでは廃鉱寸前の時代に取り残された場所となっていた。この村で9歳の少女・ヨンリム(ユ・ヨンミ)は、炭鉱夫の父(チェ・ヘゴン)と障害を持つ兄と3人で暮らしている。ところがある日、父が病気で会社をクビになり、人が変わってしまったかのようにやけになってしまう。兄の面倒に金銭の工面と、次第に追い詰められていくヨンリムは、ある決意をする――。炭鉱町を舞台に、過酷な運命で引き裂かれていく家族の姿を、少女の目線から描く。
チョン・スイル