スイスの観光用PR番組の撮影と偽り、ビルマ(ミャンマー)に潜入したアイリーヌと撮影クルー。たどり着いた先では、幾千、幾万もの人々が過酷な生活を強いられていた。彼らは、軍事政権による強制移住や強制労働、拷問や殺害を含む、様々な人権侵害から逃れるため、ジャングルでの移動を続けながらひっそりと暮らしていた…。迫害に怯え、日々生き延びることさえままならぬ国内避難民の少数民族、20年以上も故郷に戻ることが許されない難民、そして民主化の希望を胸に戦う反軍事政権武装組織の兵士達の証言を求め、政府からの撮影許可がおりない危険な状況下で撮影された本作。いまもなお、迫害され続ける人々の叫びを伝える、貴重なドキュメンタリー作品。
アイリーヌ・マーティー