キルギスの小さな村の電気工。彼は、アンテナの調整や電気の修理など、どんな些細な用事でも自転車でかけつけ、村人たちは彼を“明り屋さん”と呼んでいる。明り屋さんは、はときに裕福ではない家には無料で電気を使えるよう細工したり、村人たちの暮らしを第一に考え、みんなからも愛される純朴な男。そんな彼の夢は、風車を作って村中の電力を賄うことと、息子を授かること。そんな中、ラジオから政治的混乱のニュースが流れ、私腹を肥やそうと都会からやってくる者たちによって、穏やかな時間が流れる田舎の村にも変化が起きようとしていた…。『あの娘と自転車に乗って』、『旅立ちの汽笛』のアクタン・アブディカリコフ監督の9年ぶりとなる新作。2010年カンヌ国際映画祭正式出品作。
アクタン・アブディカリコフ