真夏でも手袋とマフラーを手放さず、歌いながら鍵盤を叩く。そのエキセントリックな言動が取りざたされながらも、孤高の天才ピアニストとして多くのファンから支持を得たグレン・グールド。1964年からコンサートは開催せず、レコードのみを発表し、1982年に50歳という若さで逝去。没後30年が経ったいまでも、多くの人を魅了して止まない彼の知られざる本質と謎に迫る――。
ミシェル・オゼ
ピーター・レイモント