昭和63年。高校2年生の遠馬は、父とその愛人・琴子と川辺の町に暮らしている。川を隔てて、魚屋を営む産みの母親・仁子の元に時々でかけては、川で釣った魚をさばいてもらっていた。日常的に父の乱暴な性交場面を目の当たりにしていた遠馬は、嫌悪感を募らせながらも自分にも父の血が流れていることに恐れを感じていた。同じ学校の千種と覚えたばかりの性交にのめりこんでいくが、ある日父と同じ暴力的なセックスをしてしまいケンカをする。一方、琴子は父との子を身ごもったまま逃げるように家出。怒った父は、琴子を探しまわるが、途中通りがかった神社で仲直りをしようと遠馬を待つ千種を見つけ…。
青山真治