世界中が“パルス”と呼ばれる災害に見舞われ、主要都市も荒廃し暴動が発生。急性放射線症候群で数十億人が死亡し、遺伝子の突然変異は100倍に増加。その影響で特殊能力を持つ“超人”が誕生した。その特殊能力を利用し犯罪を行う超人も現れ、社会が不安定になったため、アメリカは超人に対する法を整備し、彼らを取り締まった。そして超人たちを収容する専用の刑務所、“サン・ティブロン”が造られ、特殊能力者たちのなかでも際立った天才、ジュリアス・ローブこと通称“ザ・ローブ”などが収容された。刑務所は監督を務めるウォルトン・デヴリンが、マスコミから非難されるほど厳しく管理しており、刑務所内では“ナリー”という装置によって超人たちの特殊能力は無効化されていた。他人の気持ちが分かる“共感”の能力を持つディエゴ・ディアスもまた、軽犯罪でサン・ティブロンに収容されることになる。はじめはローブを恐れていたディエゴだったが、ある事件を契機に二人はともに戦うことになり…。
ショーン・パトリック・オライリー