構成員50,000人を数える、香港で最大の組織、<和連勝会>で行われる2年に1度の会長選。冷静で組織に忠実、年長者を敬うロク(サイモン・ヤム)と、短気で周囲との衝突も多いが、有無をいわせぬ強引な強さのあるディー(レオン・カーファイ)の2人が今回の候補者だ。ロクが、縄張りの拡大を約束して支持を取り付ける一方で、ディーは、なり振りかまわずに賄賂を使った買収工作に出る。だが、信頼と調和を重んじる幹部たちの働きかけもあって選挙の結果、当選したのはロクだった。この知らせを聞いたディーの報復措置で組織は内乱状態に陥る。その頃、香港警察は乱立する組織に手を焼き、全体の均衡を図るため、<和連勝会>に狙いを絞って幹部たちの一斉逮捕に出る。混乱のさなか、会長に選ばれたものだけが手にできる<竜頭棍>の行方を巡る争いも激しさを増してゆく。最後に<竜頭棍>を手にし、会長となるのは誰なのか!? 香港映画界のカリスマ、ジョニー・トー監督による、カンヌ映画祭コンペティション部門出品作。
ジョニー・トー