1958年、ニューヨーク。裕福な家庭に育ったダイアン・アーバス(ニコール・キッドマン)は、ファッション・カメラマンである夫・アラン(タイ・バーレル)のアシスタントとして働きながら、心の中には常に自分のいる世界に居心地の悪さと不安を感じていた。そんなある夜、コートやマントで全身を覆い、目の部分だけがくりぬかれたマスクを被った男・ライオネル(ロバート・ダウニーJr.)がダイアンの隣に越してくる。この男の異形に激しく心を奪われたダイアンは意を決し、カメラを手に彼の部屋のベルを鳴らす。扉を開いた“運命の男”に隠された秘密は、彼女の好奇心を欲望へと駆り立てていく――。ニューヨークにおける現代アートに衝撃を与えた伝説の写真家ダイアン・アーバスを描いた問題作。
スティーヴン・シャインバーグ