恋人と同棲し始めたジュリアン(ニコラ・デュヴォシェル)は、ある晩、裸足で街を彷徨う女性に出くわす。その女性・ガブリエル(リュディヴィーヌ・サニエ)との出逢いは、彼を予期せぬ危険なアヴァンチュールへと導いていく。美しきスリープウォーカー(夢遊病者)と、彼女の秘密に魅了されていく青年の危険な冒険。無意識の欲望、理性、そして真の愛とは――。夜を抱き、彷徨って、愛に傷つく魔性の天使ガブリエル役を演じるのは『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエ。
グザヴィエ・ジャノリ
危険な恋になると感じつつも惹かれてしまう女性──『情痴 アヴァンチュール』でリュディヴィーヌ・サニエが演じたガブリエルはまさにそれ。天使のような愛らしさと、すべてを知り尽くした魔性をあわせ持ったその姿は、同性から見ても美しいと思ってしまうほど。『焼け石に水』('00)、『8人の女たち』('02)、『スイミング・プール』('03)など、フランソワ・オゾンの秘蔵っ子として着実に成長を遂げているサニエに、この映画の魅力を訊いた。
今年で第15回という節目の年を迎えるフランス映画祭。2007年、日本で初めて上映される最新フランス映画16作品(内1作品はサプライズ作品)、さらにカトリーヌ・ドヌーヴを代表団長とした来日予定25人の監督・キャストが決定。カンヌを沸かせた話題作から、巨匠作品、アニメ、サスペンスまで多彩なラインナップが実現した。