イスラエル占領地のヨルダン川西岸地区の町ナブルス。貧困が町を覆い、時にロケット弾が飛んでくるという状況の中で、幼馴染みのサイード(カイス・ナシフ)とハーレド(ルブナ・アザバル)は自動車修理工として働いている。しかし2人とも夢も希望も持てず、閉塞感とフラストレーションと絶望がないまぜになった、どん底の生活を送っている。ある日、サイードは自爆志願者をつのるパレスチナ人組織の交渉代表者から「君とハーレドはテルアビブで自爆攻撃を遂行することになる」と告げられる…。数々の映画賞を受賞する一方、賛否を巡って大きな論争を生み出した問題作。
ハニ・アブ・アサド