北関東のある地方都市。妻に先立たれ早15年、配送業の淳一(光石研)には、大学浪人中の俊也(森岡龍)と高校三年生の桃子という2人の子供がいるが、子供たちとはほとんど口を聞かない。一生懸命働いても、その金は俊也の携帯ゲーム機と桃子のプリクラ代に変わるだけ。そんなある日、淳一は体調を崩し、亡き妻がそうであったように、自分も癌なんだと思い悩む。なんとか大学進学を控えた2人の学費は友人から借りて捻出したが、別れの時間はすぐそこまで迫っていた…。
石井裕也
映画監督の登竜門として数多くの才能を輩出してきた「PFFぴあフィルムフェスティバル」の各賞を発表する「PFFアワード2011」表彰式が9月30日(金)、東京・京橋の東京国立近代美術館フィルムセンターで行われた。33回目を迎える今回は602本の応募作品から、17本の入選作品を選出。その中から北川仁監督の『ダムライフ』が栄えあるグランプリを受賞した。