1960年代に「こどものための哲学」という研究がコロンビア大学の教授によって提唱された。子供が元々持っている“考える力”を話しあう事でさらに高め、その後の認知力と学習力、そして生きる知恵へとつながってゆくことが唱えられている。この理論を基に、パリ郊外の教育優先地区にあるジャック・プレヴェール幼稚園で哲学の勉強クラスが設けられていた。そのクラスでは、男女関係や、貧富の差、人種の問題などフランスならではの社会的テーマを園児たちが語り合っている。普通の幼稚園では教えない哲学を学ぶことで、子どもたちが自分で考える力を養うという斬新な試みにカメラが迫ったドキュメンタリー。
ジャン=ピエール・ポッツィ
ピエール・バルジエ