娘と夫と共に東京郊外の家に引っ越してきた平凡な主婦・小夜子。ある日小夜子は、新しく見つけた美容院で、髪を少し切る。帰宅してすぐ、小夜子を担当した美容師・海斗から一 本の‘営業メール’が届く。「またのご来店をお待ちしております」――それに何気なく返信したときから、小夜子は自分でも理解できない感情にとりつかれる。やがて一方的に若い美容師に執着しはじめ、次第に常軌を逸した行動でストーカーとなっていく小夜子。夫の光太郎はそんな妻の異変に気付くが、言葉にはできない。小夜子の行動は、娘や、海斗、 その恋人の唯までも巻き込んでいく…。
東陽一