レビュー2009-01-07 18:52

体長30センチの世界に潜入! 人間に似た、ミーアキャットの家族ドラマに感動

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『ミーアキャット』 - Yaffle Film (Meerkats) Limited (C) 2007

『ミーアキャット』 -Yaffle Films (Meerkats) Limited (C) 2007

昨年の今頃、ドキュメンタリー『アース』が公開された。それは、『ディープ・ブルー』('03)のスタッフが再び集結し、ホッキョクグマ、象、ザトウクジラなど様々な動物たちを追いかけ、地球がいかに美しい星であるかをスクリーンに映し出した感動作。そして、1年後の2009年1月。またも彼らによるドキュメンタリーがお披露目となる。今回は体長30センチの小さな動物、ミーアキャットが主人公だ。

ミーアキャットとは、灼熱の大地アフリカ・カラハリ砂漠で生きる、食肉目マングース科に分類される動物。後ろ足2本と尾で直立する姿が印象的だ。日本でも約35の動物園でその姿を見ることができるが、見たことのない人にとって(もちろん知っている人にとっても)彼らの生態系、彼らの目線で見る世界は驚きに満ちている。撮影は7か月以上にわたってカラハリ砂漠のツワル・カラハリ保護区で行われ、生まれたばかりのミーアキャット“コロ”の家族を中心に物語が展開する。その家族愛に心打たれる。というのは、人間以外の哺乳類で家族の結束力が強く、両親や兄弟が子守や教育をするのは、ミーアキャットだけなのだとか。

『ミーアキャット』 -Yaffle Films (Meerkats) Limited (C) 2007

驚くべきは「この状況をどうやってカメラに収めたのか…?」と、唸らせる映像の数々だろう。最先端テクノロジーによるものが大きいとはいえ、撮影クルーの根気強さ、情熱に感心させられる。特にミーアキャットの巣穴のシーンは、まるで自分自身が30センチになり、そこにいるかのような臨場感! 小さな赤外線カメラのおかげでミーアキャットを驚かせることなく、暗く狭い巣穴での様子が手に取るように見えるのだ。ほかにも、天敵のワシやヘビとの対決、ライオンやキリンなど大きな動物との邂逅シーンなど見どころ満載。

そして、素晴らしい映像に語りを添えるのは、昨年の9月に惜しまれつつもこの世を去った名優ポール・ニューマン。観終わった後にミーアキャットがたまらなく愛しく感じるのは、優しさと威厳のあるポール・ニューマンの声の力も大きい。

(text:Rie Shintani

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